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Malicosmos ―高橋真理子の小宇宙

malicosmos.exblog.jp

「つなぐ」「つくる」「つたえる」「とどける」 これが自分の仕事のキーワード

創造的発想法

 先月、「大人のためのクラブ活動ープラネタリウム・ワークショップ」全4回のうちの最後の2回分を終えた。この活動、去年発足した、プラネタリウムを場とした市民活動「星の語り部」をさらに発展さえるべくして企画したもの。 今年は「地域プロデューサーになろう!」というキャッチコピーで、プラネタリウムにおけるスライドショウをワークショップ参加者がつくるという市民参画からさらに踏み込んで、ワークショップ参加者が、さらにその周辺の人々を参画させながら、スライドショウをつくっていくか、というプランニングも含めたワークショップになった。 例えば、スライドショウに自分が撮った写真がうつっている、あるいは自分や自分の子ども、親戚がうつっている・・という状況になると人々は足を運んで見に来る。 単純に言えば、そういう機会をどんどん増やすことで、今までプラネタリウム、あるいは科学館という場所に来ようとも思っていなかった人々がやってくるしかけをつくりたい、という意図。 でもそれよりもっと、そういうことが面的に広がっていくことで、プラネタリウムが表現メディア、あるいは思考メディア?として認知されていくのではないか、という期待も込めている。
 去年からはじまった星の語り部のメンバーにはとても恵まれた。 今年はその3倍の数が、参画しようとしているが、またまた刺激的なグループ結成になりそう。

 先月末に行ったワークショップの講師は、札幌在住のプランナー勇崎哲史氏。彼が独自で考え出した「創造的発想法 TY法」の構造体をワークシートにして使うやり方は、これまで電話などでやりとりをしながらその基本的考えを教えてもらい、私が勝手にワークに応用していた。 今回あらためて、詳細を聞かせてもらって、なるほど~!と思うことが多々あり。 参加者の人々も、その発想法が単にスライドショウ企画のためだけでなく、自分の生活において、あるいは仕事において多いに利用できそう、という手ごたえを感じているようだ。
 彼の発想法の原点は、「新しさとは組み合わせの新しさ」というところにある。何か一つの事柄に関連することを連想していくウェッビングなどと違って、何か相対的な物事、概念を2つおいてみて、その間をつなぐ事柄や概念を考えてみる。 そしてその間、その間、というのをいくつも考えていく。そのうち、お互いをつなぐ円は、一つの「小宇宙」をつくりだしていくことに自ら気づいていく・・・・。 この発想法、湯川秀樹の「同定論」にも匹敵するらしい。 たしかに使いこなせると、新しい考えを生み出すためにも、また逆に、何かの構造を分解して理解するときにも役にたつ。

 企画当初、勇崎さんは1月の第1,2回目のワークショップを担当していただく予定であったが、諸処の事情により延期せざるを得ない状況があり、急遽私がワークの進行をすることになった。そのとき、彼と電話でやりとりしながらTY法の意味合いについてレクチャーを受けつつ、あとは私が勝手に解釈しながら、しょっぱなからワークショップでTY法のワークシートを使わせてもらった。 これがなかなかどうして、結構思いつきで使っているのに、面白い「小宇宙」が参加者から出てくる出てくる。それを知った、勇崎さん、「自分のこの構造体を理解し、しかも新しい使い方まで考えてくれた人はまれ」と褒めてくださった(笑)。 
 残念ながら、この発想法についてまとまって書かれた著作物は一つで、流通しているものではない。 けど、そうやって褒めてもらったので、図に乗ってTY法伝道者になりたいものだ、と思っているこのごろ。 TY法についてもっと詳しく知りたい! という方はぜひご連絡を。(笑)
by malicosmos_meme | 2005-04-01 23:17

by malicosmos_meme