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Malicosmos ―高橋真理子の小宇宙

malicosmos.exblog.jp

「つなぐ」「つくる」「つたえる」「とどける」 これが自分の仕事のキーワード

オーロラストーリー~星野道夫・宙との対話

公開日まであと4日。現場据付は佳境迎えている。

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「オーロラストーリー」を制作・投影したのは2001年。今回の番組は、それの完全リメイク版。
「オーロラストーリー」とは何か、ということに一言で応えるのはとても難しい。あえていうならば、01年に制作するまでの自身の13年間に一つの区切りをつけ、その後に続く多くの出逢いの原点となった作品。

87年、星野道夫という存在を知り、88年「アラスカ~光と風」と衝撃的に出逢う。のちに星野さんに手紙を書き、90年にアラスカでオーロラと星野さんと対面。その後、オーロラ研究の世界に足を入れ、そこで絶頂と絶望のどちらも経験したその最中での、星野さんの死。そこから導かれた一つの光が、プラネタリウムという舞台だった。私は星野道夫ではない、私はここで生きていくんだ、という決意と、星野さんへの深い感謝を込めて、当時の自分が全霊かけてつくった作品だった。
01年に制作・投影をした当時の精一杯をまとめたのが、
http://www.geocities.jp/malicosmos/sora.html
星の道をゆく人  (極私的報告書として、それまでの13年間を振り返ったもの)
星の道をゆく人2 (ユリイカ「星野道夫の世界」に寄稿した文章)
にある。

「オーロラストーリー」の前後、加速的に「出逢うべき人々」に次々と出逢うことができたのは、大阪の鳥海さんが主宰する「地球の自転軸を星野道夫に傾けるBBS」に拠るものがもっとも大きかった。彼女の素晴らしい編集能力のおかげで、オーロラストーリーへのコメントは、今もまだここにまとまっている。
http://www.age.ne.jp/x/toriumi/hoshino/mariko.htm

上記私的報告書の最後に、やっと自分の物語があらたにはじまる、と書いた。それから9年経て、当時の自分には想像もしえないほど素晴らしい出逢いにまみれた、自分の物語を今、生きている。

そこで出逢った寮美千子さん、野川和夫さん、赤阪友啓さん、と後につくった番組では、「人は何故星をみあげるのだろうか」という問いをより鮮明に浮き上がらせるための学びを多くもらった。「オーロラストーリー」をみて、2人の関係に大きな変化があったという母娘は、04年から活動がはじまった「星の語り部」の心強い初期メンバーだった。今回のナレーション、科学者と音声ガイド役は2人とも、星の語り部のメンバーだ。「星の語り部」活動があったからこそ生まれた「戦場に輝くベガ」がきっかけで知り合ったNHKのディレクターは、私を通じて星野道夫を知り、06年に山梨版として星野道夫特集を制作、09年には全国へ発信した「こだわり人物伝」を制作し、それがなんとこの9月に再放送をするという。そんなことも、八ヶ岳南麓の強力な磁場によるものだろう。今回の音楽をつくってくれた小林真人さんと出逢ったのも、のちに真人さんの大切な仲間となる写真家松村さんに出逢ったのも、今回オーロラ全天画像を提供してくださった中垣哲也さんとはじめてお会いしたのも、八ヶ岳だ。06年にキープ協会が、星野道夫メモリアルイヤーを企画してくれたことが大きい。そしてこの9月に、八ヶ岳南麓のあちこちで、ガイアシンフォニーを上映、http://www.hokuto-retreat.jp/その仕掛け人が、今年知り合った方っていうのがまた驚く。
01年に作品がきっかけで知り合った友人は、私がリメイク版を造っているとも知らずに、県内小学校の校長先生と一緒に星野道夫写真展の企画をし、私に「ぜひ話をしにきて」とメールを送ったその日に、私は星野道夫事務所にいっていたということも、やっぱり星野さんの仕業のような気がしてしょうがない。

愉快なつながりはまだまだある。03年に書いた上記ユリイカの文章で、何気に覚和歌子さんの「千と千尋の神隠し」の文章を引用していた。当時は彼女が山梨出身であることさえ知らずに、ましてや、その4年後、その覚さんと、大きな仕事「星つむぎの歌」をなしえようとは、誰が想像しただろう。
そして今年、プラネタリウムをリニューアルできたことが何よりもの「完全リメイク」のきっかけであり、そのことがLive!オーロラの古賀さんとの出会いや、リニューアル初日にHAYABUSA挨拶をしてくださった上坂さんとの出会いをつくった。 素晴らしいプレアデスシステムあってこその企画が実現しようとしている。その裏には、高幣さんのこんなご苦労?もあった。http://orihalcon.jp/news-and-topics/capture-compositor-released.html
今回の番組の制作は、04年からほとんどの番組を一緒につくってきたANDYou金子さんの力も当然大きい。

01年、全霊かけてつくった作品だったけれど、当時私はまだこの山梨でとても一人だった。この9年経て、星を見上げる意味を掘り下げることをさせてくれた多くの仲間に恵まれて、自分が確実に出会ってきた人たちとこうやってあらためてつくれたことが、とても嬉しい。どうかまたこの新作品が、誰かと誰かの出会いをつくっていきますように。

星野道夫公式ウェブサイト(オーロラストーリー情報をのせてくださいました!)
上坂さんのブログ
古賀祐三さんのLive!オーロラのサイト
小林真人さんのウェブサイト
ギター参加の加藤素朗さんのブログ
パーカッション参加の山本晶子さんのウェブサイト
ヴォカリーズ参加の多田周子さんのブログ

みなさん、それぞれに想いをもって関わってくださったのがとてもありがたいです。
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by malicosmos_meme | 2010-09-01 01:07 | Comments(6)
Commented by takai at 2010-09-01 22:22 x
こんばんは。私も星野さんの写真展を見た事があります(亡くなられた後でしたが)。野生の世界の高貴さをにじませた凄い作品群だと思いました。動植物や自然が好きなので他に岩合さんや中村征夫さんの写真展も見ています。八ヶ岳の磁場?とも思えるような半端でない出会いの数々が真理子さんに起こっているのですね。何かそこに自然から託された「使命」のようなものを感じるような気がします。また今回の投影も是非拝見したいと思っています。
Commented by malicosmos_meme at 2010-09-04 01:04
takaiさま
コメントありがとうございます。ぜひいらしてくださいね。よろしくお願いします。
Commented by Weekend Farmer at 2010-09-04 18:49 x
「オーロラストーリー」リニューアルおめでとうございます。所用で公開日に行けなくて残念でした。
ところで、今日書店でNHK教育のテキストを見たら9月からの人物伝で星野道夫さんが放送されていました。数年前に放送されたものの再放送だそうですが。タイミングが良いですね。
放送日は毎週水曜日の午後10時25分から50分までです。
再放送は翌週水曜日朝5時35分からです。
ぜひNHK甲府放送局にオーロラストーリーを売り込みたいですね。
Commented by malicosmos_meme at 2010-09-05 02:12
Weekend farmerさま
ありがとうございます! そのNHK番組つくったのは、甲府局のディレクターなんですよ。今、東京に異動されましたが。
Commented by fiato at 2010-09-06 12:48 x
真夏日に、アラスカとオーロラ…最高でした。
作品もとても感動的でした。

オーロラのlive中継にも、参加してみたいと思います。
科学の力でも、オーロラ予測は難しいとのことでしたが、それでも何月頃が一番確立が高いのでしょうか?気になります。

また、お邪魔します。


Commented by malicosmos_meme at 2010-09-08 02:43
fiatoさま
はじめまして。早々に来てくださったんですね。ありがとうございます。オーロラの出現自体は月に拠ることはないのですが、夏は白夜なので見られず、9月~3月がシーズンですね。
Live!も私もドキドキです。ぜひお声がけください。