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Malicosmos ―高橋真理子の小宇宙

malicosmos.exblog.jp

「つなぐ」「つくる」「つたえる」「とどける」 これが自分の仕事のキーワード

八ヶ岳の風と星空―5月振り返り

この5月は「とんでもなく」抜けていく空に光が満ち溢れる日が何日かあった。それ以外にもとてもよく晴れた。素晴らしい青空、星空に出逢えて、嬉しいことがたくさん、しんどいことが少し、悲しいことも。
 1月に表明したように、本を出すべく、20年以上のことをあれこれ振り返っていた。原稿は、どうも行き詰まりながら書くことが多く、自分がこんなに文章が書けなかったかな、とだいぶ自己嫌悪にもなった。とにかく一度最後までいこう、と書きなぐりをしながら、最後のページを書こうとした日、八ヶ岳に向かった。あまりにも空と山と薫風が美しく、20年前に星野道夫さんがなくなって、自分自身を失っていたときに出逢った八ヶ岳の空を思い出し、今、ここに自分がいてこの風をうけていることに涙が止まらなかった。
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5月13日のこと。あとから、心の深いところでコミュニケーションできる知人のお父さまが亡くなった日だったと聴かされた。同じ日、同じ瞬間に、この地上で起きている物語の多さにくらくらした。それが、この世界。

★病院がプラネタリウム
facebookの病院がプラネタリウムページに記録を残している。こちら
板橋の病院では、はじめてNICU(新生児集中治療室)で、天井に映し出した。ここに小さい赤ちゃんをだっこしたお母さんたちが集まり、一緒に星を見上げた。暗くして投影をはじめてもなお、忙しく動き回っているスタッフが、ライトダウンしたときと、星座をうつしだしたときには、一瞬はっとした空気になってみんなが一斉に見上げたのが印象的だった。
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2か月に1回、通っている国立甲府病院、今回は、2月につなぐ人フォーラムで知り合ったケアリングクラウンの金本麻理子さんとその仲間がたくさんきてくださった。この病院にいるほとんどの人たちは、言葉のコミュニケーションではない人たち。そんな彼らに、笑顔と気持ち、少しの音楽やぬいぐるみなどでアプローチしていく。言葉を超えるコミュニケーションをいろいろ考えさせられた。
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★Space Fantasy LIVE イン大月
山梨県・大月の山間に、登論都というサロンを開いている方がいる。書家の杉本さん。毎年2回開かれるコンサートで、小林真人さんと一緒にSpace Fantasy LIVEを行う。自宅を開放してのコンサートなのだけど、100人も人が集まる驚き。杉本さんの人柄に、人が集まる集まる。。 司会の白川さんは、終わったあとに、「いやーすごいものを見ました!」とお客さんよりなにより先に感想を言ってくださいました(笑)。終わったあとの打ち上げ会もにぎやかで、手作りの山の幸がいっぱい。いわゆるシニアな方がほとんどなのだけど、みんなとにかく元気で、幸せそう。仲間と何かをつくる、生み出す、人間が人間らしく生きるのにとても大切なもの。
ここの杉本さんにたどりついたのも、いろいろ元をたどっていくと、やっぱり星野道夫にいきつく・・。 
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★東京の施設の子どもたちと
去年出逢った、病院にデリバリーパフォーマンスする心魂プロジェクトからのご縁で知り合った戸沢財団の方々。作詞家の戸沢まさみさんの遺志によって、子どもたちの支援をする活動をしている。ほんとに私はご縁だけで生きてるなとつくづく思うけれども、この縁も相当強烈・・。彼らのキーワードに山梨があって、そのキーワードになる人を、私たち仲間は知っていて、しかも財団の福田さんは八ヶ岳に小屋を持っていて・・。
財団のみなさんも、設立して3年、その支援の方法をいろいろ試行錯誤する中で、子どもたちと直接触れ合って一緒になにかやる活動をということをはじめた。その第一歩に、今回の八ヶ岳でのキャンプ。 東京の施設からきた子どもたち、小~高と、福田さんの小屋で、シジュウカラのひなをのぞき、りっぱなニジマスをたき火でたいて、舌鼓をうち、森の中に差し込む月明りを浴びる。視界の開けるところまでいって、観望会。「わーこんなに広い空初めてみた!」「星がたくさんあるー!」「月で影ができる!」大興奮の子どもたち。月の模様、木星の縞と衛星、土星の環、大人も子どももいちいち歓声をあげる。人工衛星も気前よくあらわれる。
人間にエネルギーを与え、心をいやしてくれるものに、自然と隣にいる誰か、以上のものはないだろうと思う。今回の体験は、あの子たちの未来に、きっと光をあてるだろう、そんな気がする。
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★星の郷プロジェクト
星つむぎの村の「星の郷プロジェクト」。この5月は4日と28日に2回、泉郷の星の郷ミュージアムでイベント。
どちらも 素晴らしい晴れ。この時期に夜もこんなに星が見られるなんて、と支配人の田中さんもびっくり。
そんなイベントに、「星つむぎの歌」の中の「星つむぎの詩人たち」の一人(のお父さん)がいらしてこれまたびっくり!!
そんなこともある。
都会からいらっしゃるみなさんの多くは「こんな星はじめてみた」と。
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プロジェクトのほうのメンバーもあらたに、私が授業でもっている大学の学生2人も参加。いろんな世代につないでいきたい。
横浜のほうからわざわざきてもらった、ひいさんに手ほどきしてもらいながら、「星のなる木ランプ」をみんなでつくる。
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これからプラネタリウムのドームも整えながら、夏の「星空縁日」にむけてあれこれと準備が進む。
5月28日のほんとうに美しい満天の星空。その日、4月末の心魂公演にいらしてた若いAちゃんが、星になったと聞く。あの美しい星空をきっと見ただろう。あの星めざして旅だったのだろう。
実はその少し前には、中学校のときの同級生で、唯一年賀状のやりとりをしていた友人が、ガンで亡くなったとの報。体操部だった同期が連絡をくれて、ほんとうは闘病中に連絡したいと思っていたんだけれど・・と。同じ年。末娘さんはまだ中学生で、どんなにか心残りだったかと思うとつらい。
同時に自分に残された時間の短さもあらためて思う。

★そのほか講演
練馬で幼稚園の先生たちへ。甲府では山梨県生涯学習センターで4回シリーズの講座の1回目。センターのほうは平日昼間だけれど、大勢いらして、みなさんとても前向き。話をしててとても面白い。「満天の星空・大宇宙は不可思議な世界・ロマンあふれる時間でした。大満足でした。残り三回の講義も楽しみにしています。」「満天の星空・大宇宙は不可思議な世界・ロマンあふれる時間でした。大満足でした。残り三回の講義も楽しみにしています。」などなど。

★佐治先生と
今年1月の音楽療法研究会に再会できたのがきっかけで、佐治晴夫先生との交流が再び。20年前に佐治先生に手紙を書いていた絵里ちゃんはボイジャーが好きで、ボイジャーの手作りパーカーを先生にあげたら大喜び。そんな二人を引き合わせることもできたり、甲府にきていただいたときに、甲府市内の学校で子どもたちに講演してもらったり・・
ご自身の病気を冷静にモニターしながら、そのことを新聞連載などにもしっかりとつづる。今年は、4冊も本をだされるそう。
佐治先生と何か作品をつくりたいな、という気持ちが盛り上がってきて、形にしていけるといいなーと。
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★子どもたち
子どもの日に、娘をつれてダイアログインザダークへ。だいぶ前に、目が見えない人はどうやって暮らしているの、と言い出したことがあったので、いつか、と思っていた。暗闇の中のブランコ、ボール投げ、コーラとお菓子、十二分に堪能。
母の日には、100円ショップでかってきた材料で、オリジナルデザインになったコンパクト鏡を。すごくすごく楽しみにしててね、数日前から何度も言われて手渡された品であった。
月末の日曜日、4月に星空コンサートでご一緒した太田美保さんとご主人が主宰する畑「おととわ」へ、娘と友達を連れて。プラムのふくろかけという初体験に、木に名前をつけてプレートをかけるアート。3人娘が帰りの車の中で、とても楽しかったということを、「呼び掛け文」形式に感想を言っていた。

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光と風、星空にたっぷりエネルギーをもらった5月。またがんばろう





by malicosmos_meme | 2016-06-23 17:03

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