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Malicosmos ―高橋真理子の小宇宙

malicosmos.exblog.jp

「つなぐ」「つくる」「つたえる」「とどける」 これが自分の仕事のキーワード

46年前にこの世の空気をはじめて吸ったとき、東京は大雪だったそう。 雪好きはきっとそこから来ているのだろうと、思うのだけれど、毎年やってくるその日は、大地がまだかまだかと春をまって爆発的にエネルギーをためているときなのだということにも気づく。 冬でもあり、春でもあるこの時期というのが、自分の今の「スキマー」(覚さんの造語?)的な立ち位置ととてもよくマッチする感じさえある。誕生日はやっぱり振り返ったり、何かに自分を投影してみたり、これからのことを考えたりしたい起点。
※ワードにかいてそれをコピーすると、変なフォーマットがいろいろくっついてきちゃってどうも形式がうまくいかない・・一つひとつHTMLでいじるのは面倒・・ ということで、またもやフォントがバラバラで、変ですが、意図するところではないのでした。)

そういうことをするときに、いつも登場するのはやはり星野道夫さん。今年は星野さんが亡くなって20年でもあり、つまりは、自分が科学と社会をつなぐ仕事をしようと決意してから20年ということでもある。いつかミュージアムをつくるんだ、とあらためて思ったのもこのとき。

そして、プラネタリウムを仕事の場として得るようになって19年、(半ば)独立して3年、そして、この3月には、いよいよほんとに独立するのと同時に、これまで出逢ってきた仲間たちをネットワークして「星つむぎの村」をあらためて再スタート。これは、20年越しの「いつかミュージアム」の想いが、その一つの可能性として実現するときなのかなあ、とも感じる。

星つむぎの村のサイトもつい先日からオープン。

http://hoshitsumugi.main.jp/web/


自身の仕事のキーワードに「つなぐ」という言葉を意識しはじめたのは、いつだろう? これも10年ぐらいか? ふと思えば、「星は人をつなぐ」ということを、あらためて言語化できたのは、やはり10年前に制作していた「戦場に輝くベガ」がきっかけだったように思う。一方、最近、自分が仕事をはじめたころの、つまり、プラネタリウムというものに出逢いはじめて、解説や番組というものをてさぐりではじめたころのノートとかが出てきたりする場面あり、あんまり考えていることが変わってなくて、やっぱり20年前に「人に出逢いたい」「人を相手に仕事しよう」「科学と社会(人)をつなぐんだ」と思ったところがいろんなことの起点なのかな、と思う。


2月の振り返りもかねつつ、自分の中のキーワード整理。


○八ヶ岳

19年前、山梨に就職がきまる1か月ぐらい前。当時、愛知県の豊川にいたのに、あるグループにくっついて清里にきた。途中からひとりになり、雪で覆われた、キープの農場とその向こうにそびえる赤岳の凛とする姿に、心奪われひとりで歩き続けた。まだ行き場を決めることのできない不安定な日々の中に、きっとここにまたくるんだろう、という想いが何かあった。星野さんの最後の講演がここであったということは、おそらくそのときには気づいていなかったと思う。5年前に八ヶ岳山麓にアルリ舎になる小屋をかった。この冬は、八ヶ岳でのお仕事に携わる機会も増え、今月の4回の週末のうち3週、清里だった。自身が、だんだん八ヶ岳に摺り寄っているんだな、と思う。そして呼んでもらえているようにも思う。


誕生日の今日も清里へ。何か自分を投影するものを欲するとき、つまり、何かしら自分のことを眺めてみたいと思うとき、きっと自然が不可欠なのだろう、と思う。もちろん星空も含めて。人はなぜ星空を美しいと思うのだろう、なぜ自然を美しいと思うのだろう。人々は、これまで生き抜いてくるのにその感性なくしては、生きてこられなかったのだろう。自身を投影する対象として、今、自分にとって八ヶ岳と星空というのが何よりものよりどころ。

だから、「星つむぎの村」は、八ヶ岳と星空の間に、きっと根を張っていく。

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○つなぐ

その八ヶ岳でおこなわれる「つなぐ人フォーラム」。今年で8回目。毎年、何かしらの新しい出逢いを生み出し、仕事も生まれている場。これが何であるのかを一言で言い表すのは、とても難しい。よくわからなさがこんなにもあるのに、120人近い人たちが全国から集まり、漠然とした価値観を共有しながら、非常に刺激的な3日間を過ごす。全体のテンションが高すぎるという感もある。ともすると、その時間が非日常になり、日常との境目をつくる。望まれるのは、いかに自身の延長としての時間と出逢い、そして毎日に帰っていったときに、ひとつかふたつの新しい何かを持ち帰って、あわよくばそこに仕事がうまれていること。

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これまで、さんざん「つなぐ」という言葉を使って、自身の仕事を表現したり、話をしたりしてきた。フォーラム内では、「つながることはいいこと」感にあふれて、逆にそれにいくばくかの違和感を覚える人もいる。フォーラムのためにも、自分の仕事のためにも、再度立ち返って、それは何のことなのか? と、もうちょっと考えておくことが必要だなという気分にある。今の社会の中での、「つなぐ」の意義とその役割について、自分ひとりで考えるのはあまりにも壮大すぎて、今はできる自信はない。(それをやっていけるのが、つなぐ人フォーラムのはず、という想いはもちろんあるし、その議論をあらためてやっていきたいね、という気分でいる)

なので、今は、自身の立ち位置で「つなぐ」を考える。

それは、おそらく「星と人をつなぐ」「星で人と人をつなぐ」「星や宇宙と他分野をつなぐ」にある程度集約されるのだろうと思う。


「星と人をつなぐ」

人はなぜ星をみあげるのだろうか、という根源的な問いに対する何か。数年前のフォーラムに参加したときのことをこんなふうに表現してくれた人がいた。私のプラネタリウムを体験し、家に帰ってから星空を見上げたときに、(それまでは、サイエンス的なことを情緒的な面で表現したりすることに若干の抵抗を感じていたのが)、純粋に「星の運行を人々は調べずにはいられなかったんだろうな」と思って、とても腑に落ちた、と。

本物の星空体験の中に、自然に湧き上がってくる想いと、他者が積み上げてきた営みがつながる瞬間だったのだろう。

そんな瞬間のきっかけをつくることができるのだったら、それは自身の仕事冥利につきること。逆にそのためにこの仕事をやっているんだな、ということ。



「星で人と人をつなぐ」

人は生きていくのに物語が必要だ。柳田邦男氏がどこかの文章にこんな趣旨のものがあった。たとえば、障害を持って生まれた子どもがいたとして、どんなに医者に、その障害が何を原因にしながら生まれたものか、というものを説明されたとしても、それはその人が生きていく活力にはなりえず、その子を持つことで自身が何を学んでいるのか、どんな喜びや悲しみをもらったのか・・そういうことを自身の物語として描く必要があるのだ、と。

「星は人と人をつなぐ」というのは、まさしく、人が生きていくための物語のエッセンス。それが意味ある物語になるのは、その人がそのエッセンスを体の中にいれて、ほんとうにそう思ったり、行動したりするとき。

今はそんなエッセンスをちりばめて、しゃべったり、書いたり、しているけれども、でも実はこれも、自分が仕事をしてくる中で、いろんな人たちから教えてもらってきた大事なことの一つなんだと思う。


「星と他分野をつなぐ」

星はずっと昔からずっと未来まで存在している。

その事実が、星とどんなジャンルをもつなげる勇気をくれる。どんな時代にもそれを見上げていた人たちがいる。しかも、現代における科学は、星がなかったら私たちの存在はなかったことを教える。「存在」ということが中心における以上は、あらゆるジャンルが関わってくるのはある意味当然のことでもある。

とはいえ、15年ぐらい前、「いつか福祉と宇宙がつながるときがくるといいな」と漠然と思っていた当時は、何がどうつながるのかはわからなかった。あのときから思えば、今、「病院がプラネタリウム」がいろんな人たちに支えながら、少しずつ広がり続けていること、それは自身の少しの成長のような気もする。


20年前は、サイエンスとアートの融合という言葉に憧れていた。そういうことがほんとにやってみたい、と思っていた。池澤夏樹氏は、ご自身が理系出身でありながら、小説を書いたり評論したりする立場であることを、「文学と科学の融合などという大それたことを言うつもりはない。文学と科学の間を渡り歩いている、という感じ」と、「星界からの報告」のあとがきに書いている。そういう点において考えると、実は、私も「天文学と他の分野をつないでいる」なんていう大それたことは言えないのかもしれないとも思う。

自分が何をもってして、「異分野をつなぐ」といっているのか、というのは、実は、いろんなジャンルの人間が一つの仕事を一緒にする、っていうことなんだな、と気づく。そこで生じる、共感や抵抗、そういったものを経て生み出される何か、それが1+1=3以上になったときに、「つながった」といえるのかもしれない。


覚和歌子さんが、言葉を探していく作業を、「深い井戸を降りていって、そこに広がる共鳴の海を探すようなもの」と表現していた。自分自身はとりあえず、サイエンスという切り口から入っていって、その共鳴の海を探していったところに、今の自分自身の表現がうまれたんだな、ともふと思う。それは、その共鳴の海をともにつくりだしてくれる、多くの素晴らしい他ジャンルのプロがいたから。そして、互いに出逢ってよかった!と心から思っているから。


○つながる人々1

今回のつなぐ人フォーラムで、「つながった」方をひとりご紹介。(※ここでいう、つながった、は、実際にいっしょにワークショップができたこと、そして、おそらくこれから先、ともに仕事をご一緒することで互いの可能性が広がっていくであろうということ)

ケアリングクラウンの麻理子さん。

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難病の方たちに向かう、病院プラネをやる中で、自分がずっと足りないと思って探していたものをいただいた感じ。

彼女の「言葉を超えるコミュニケーション」45分間ワーク。


彼女の経歴や、やってきた経験のお話を聞きながらのワーク。2人一組になって、自己紹介したり、自分の好きなことを言う。それに対して、そのことで相手はどれだけそのことで自分にいい影響があったか、ということを伝える。手をとって、しずかに相手の呼吸にあわせる。

なんだかとてもシンプルなことなのに、最後に相手の呼吸にあわせるっていうのをやっていたら、自分でも驚くほどに泣いてしまった。たった5分の、すごい体験だった。


翌日の2.5時間ワークを、「一緒にやらせて」とラブコール。ほとんど前打ち合わせのない形でやったワークがきちんと成立したのは、一重に、麻理子さんの手腕によるものなのだけれども、でもやはり星空や宇宙がもっている根源性が人を生かしているという確信にもつながったワーク。「生きているということはこういうことなんだ」と、だれもが体で得ることのできた時間。

その後、彼女が使っていた音楽をずっとリフレインしながら、あの、すべてがいとおしくなるような感覚をずっと抱きしめていたい気持ちが持続している。ほんとうにこうやって生きていけたらなあ。


○つながる人々2

フォーラムの1週間前、兵庫県内にある障害児施設と支援学校をたずねる。おととし、去年と3年連続。そのはじまりはもう7年ほど前のある先生との出逢い。その先生は、支援学校の子供たちが行う「劇」のテーマを探していたところ、「星つむぎの歌」の絵本を本屋さんで見つけ、「まるで自分を呼んでいるかのように」思い、子どもたちとミュージカルにしてくださった方。

施設で、すごい眉間にしわをよせて厳しい~顔をしていた子が、プラネからでていくときに、にっこにこになって出て行って、もう1回みてしまった子、(おそらく自閉症で)手元の雑誌をずっとめくり続けたりしていた子が、最後地球に帰るシーンになって上をみあげて「いのちだ」といったり。学校では、その先生が、「この子がこんなことを感想に書くなんて驚きました」という、その感想は、「私が一番好きなのは太陽。太陽はみんなを照らしてくれる。私は太陽がうらやましい」、というものがあったり。手足が非常に不自由ながら、その手で、「感動しました」という言葉を書いてくれたり。

その先生曰く、「移動プラネタリウムのドームは、星つむぎの歌(絵本)のオルゴールみたいですね。入る前の顔と出てきた顔が全然違って、みんなものすごくいい顔になって。」と。

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上記、ケアリング麻理子さんや、彼女をつれてきてくれた梅崎さんが、アドラーの心理学の上での、「幸福とはなにか」。

自分が好き

他者を信頼できる

自分が何かに貢献できる

誕生日に、facebookを通してたくさんの人たちからメッセージをいただく。ほんとうに出逢えてよかったね、と互いに思える人たちがいる。それだけで、上記3つをすべて抱えられる。


○雪

自分の誕生日と雪は密接。2月に掲載してもらったエッセイも雪のこと。

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○誕生日

2月はじめて、家にいられた休日。娘と友達をつれて八ヶ岳の空気をすいにいき、かえってきたあとは息子参加の手作りケーキ。

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家族、出逢えた人々、風景、そして今があること、それらに深く感謝しつつ。



# by malicosmos_meme | 2016-02-29 03:59
2015年と2016年をまたいでしまった。
2015年の簡単な振り返りメモと、2016年の「初心」表明をしたきりで、3年前から一応続けている、毎月の振り返りをさぼっていた。12月はとても大変な月だった+1月から、これを書くより優先しようと思うことごとが続くので。

このブログそのものは、2004年からぽつぽつ書いていて、時折、何か表に出す文章を書くときに、引用に便利だったりする。今の振り返りオンリーな書き込みは、ほぼ備忘録になっているのだけれど。そして、最近はほぼfacebookのまとめ、みたいになっているのだけど。
ということで、12~1月。

★病院がプラネタリウム
年末おしせまる28日、埼玉県立の病院にて、患者さん向け5回のプラネ、その後、夕方から看護師さん50名ほどの研修会。うらりんのワークとのコラボレ。参加したみなさんからは、いつもにない視点に振り返りができたことや、明日への希望などが書かれていてほっとした。
そして、この日はなんと・・シンガーソングライターの矢野顕子さんが、病院プラネの見学に! 林公代さんの記事から興味をもっていらして、なんとこんな場所に!と思うところまでいらしたその行動力に驚き。
のちに林さんのコラムに、矢野さんインタビューが掲載される。こちら

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1月は、病院プラネ予定ははいっていなかったのだけど、11月の学会のときに病院プラネデモをみてくださった看護師さんからのメールで、治療断念といわれた星好きの14歳の少年がいて、プラネをみせてあげたいのだが。一人のためだけにきてもらえるか?と問われ、行きます!とすぐに答えたのだけれど、そんなに近い場所ではなかったので、あれこれ調整行い、こちらの都合で日程を決めたのだけれど・・。
行く予定になっていた2日前に、容体が急に悪化、そして前日にはきてもらうことができなくなってしまった、と。とにかく何はともあれ早く行くべきだった、とほんとに後悔。急いで、いつもプラネで見せているような映像を動画にして送り、また、彼のお誕生日の日の星空をカードにしたものと、羽中田さんも「いてもたってもいられなくて」と描いてくれた彼の星座の切り株絵画。それを急いで送った。その2日後に彼はお星さまになってしまった。ご両親がどうされているのか、ととても気になる。
以前も、10歳でなくなった少年が星が好きで、最期に部屋をプラネタリウムみたいにしてあげたかった、とおっしゃってたお医者さんがいて。
必要な人に、ちゃんと情報が届いて、さっと届けられることができればなあ・・。先々の夢。

★YBS公開生放送☆流星ライブ
奇跡的な1時間。はじまる直前には何も見えなかった空。オンエアがスタートしたそのときから、星がみえはじめ、開始早々で、一部の方が流れ星目撃。続いて、数分たたずに、どっとどよめき! NYTの二人の素敵な音楽流れる中、ひたすら耳を傾け、視線を空にむけるみなさん。オンエア中に4,5個は見た!という方がたくさん。シリウスやカペラ、すばるが時折、キラキラになっては隠れ、ほんとに興奮が続きました。陸前高田の高橋さんの電話インタビューでは、急速に空が晴れてきて20個ぐらい見た、と。寮 美千子さんの「流星群」の朗読もはいったり、ライトダウンの跡部さんの話が入ったり。そして、終わったとたんに、また雲が広がり何も見えなくなったというすごさ! 石川ディレクターさんの執念というか神通力というのか。桜井アナウンサーの進行もさすが!でした。超楽しかった。あとから収録いただいて、聞いたけど、後半になるにつれ、どんどん流れ星が増えていくあたりが、ほんとにまるで演出のよう。。

★スターオーシャン八ヶ岳スタート
http://yatsugatake-ga.com/starocean/
美しい星空といえば八ヶ岳、といってもらえるように、と八ヶ岳周辺の観光に関わるみなさんがはじめたイベント。今年は、監修やコンテンツ制作、また実際のトークで関わらせてもらった。
12月はこちらはいけなかったのだけど、何せ雪がなくて会場のサンメドウズスキー場がオープンできず・・ずっと美しの森展望台のところでの実施。けれども、なぜか毎回晴れ! 
1月10日に、ほんとは予定していなかったけれど、急遽行くことに。
空は快晴。リフトで1900mまで昇りつめ、雪上に寝転ぶ50名ぐらいのみなさんといっしょにライトダウンのカウントダウン。おおお~!と大歓声のあがる満天の星。ほんとにプラネタリウムでやるライトダウンのときのように、実天であんなことに立ち会えたのは初めてな感じが・・。気温はマイナス6度。時折、ごごーっと吹く風には、「落ちるなー!」とつい叫んでしまうほど。そんな風が、ますます全体のテンションをあげて、最高な星見であった。
そのときの雰囲気が、こちらのPVに。
そして23日は、FMFUJI DJの森さんもゲストでお呼びしてのスペシャルトーク。しかしなんともの曇天。真っ白・・
でもトークは、森さんとの軽快なやりとりのおかげで、とても楽しく、一応リフトに乗りたい!というお客さんといっしょに上までいって帰ってきて、みなさんの妙な満足感がとてもいい感じでした。
スターオーシャンそのものの発信力はまだまだ・・という感じだけれど、いいポテンシャルがたくさんあるので、なるべくそれを実質につなげられるように、そこにいる人たちのみんなの誇りで、そして、その美しさを求めてくる人たちに感動を持ってかえってもらえるように。これからも関わっていきたい。

★トトロ作文教室での移動プラネ
娘つながりの友人である美紀さんが主宰するトトロ作文教室。文章を上手に書くことが目的ではなく、まずは感じることを大事に、書きたい!と思うことを増やしていくそのプロセスを圧倒的に大事に・・ということを素敵にやっている。春夏秋冬の野外プログラムで、いろんな自然を味わったのちに、今日は最後のプログラムとして、プラネタリウム。1年~6年生までの子どもたち、保護者の方々にも。
 最後に、今日のことを誰かに伝える手紙の時間。「みどりのオーロラはさんそでできている。ぼくはちきゅうにうまれてうれしい」(未来の自分へ)、「ちきゅうのなかに、ぜんぶあるのをぜんぶみちゃったよ」(うちゅうじんへ)、「オーロラすごいきれいだったよね。まずは南きょくのオーロラからみにいこう」(ともだちへ)、「いつもふつうにみていた星がこんなに見る目が変わったんだ」(未来の自分へ)、「行き詰ったら空を見上げてみてください。きっと何かいいことがあるかもしれません」(未来の自分へ)。保護者の方々の手紙も、この広い宇宙で自分の子どもに巡り合えた感謝を記すものがイロイロと。
宇宙を携えて仕事できること、あらためてありがたいな、と。
言葉だけでなく、彼らが書いた絵も素晴らしい。
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★space fantasy live イン 所沢文化幼稚園
所沢文化幼稚園は第1~6まで幼稚園があって、1年に1か所ずつ生かせてもらって、今年3つめ。なかなか映像環境が難しかったのを逆手に、正面にも天井にもうつしたら、興奮のるつぼ。真人さんのピアニカ頭弾きも!
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★「月についての尽きないお話と音楽」 みなとみらいホール
アカペラグループAuraさんの音楽と私の話を組み合わせる満月の夜。
クリスマスの日に満月は19年ぶり、というニュースがなぜかyahooニュースとかをにぎわせていたようだった。
結構大きなステージに、映像なしで立つのはたぶんはじめて。ある意味とてもチャレンジング。でも新しいことを考えるのは楽しい。
背景の映像は、ひたすら満ち欠けを繰り返す月。私は下記BGMとともにした20分の話。
〇クリスマス・冬至・太陽と月のめぐりのこと ♪いのちの詩(小林真人)
〇オリオンとアルテミスの神話 ♪ 古老の話inオーロラストーリー(小林真人)
〇月を待つ話 ♪蒼月恋歌(小林真人)
〇月ができたころの話 ♪はじめての朝(小林真人)
〇海と月の間―プラネタリウム番組「きみが住む星」より ♪海と月の間(池田綾子)
〇月への翼(寮美千子) 朗読 ♪オーロラストーリー オープニング(小林真人)

一番多くいただいた言葉は、「真理子さんの言葉は、すごく自然に体にはいってくる」「いろいろ思い出させてくれるすきまがあるんですね」、と。プラネタリウムをやっているモノにとって、一番うれしい言葉でもあり。いかに自分のこととして享受してもらえるか、そして、いかに想像力を広げてもらえるか、というのが、一番の自分の願いだから。
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★Orbiよこはまで、Live! オーロラ
古賀さんと科学館のプラネで、Live!オーロラをやったのは2010年のリニューアルの年。だいぶご無沙汰をしていたけれど、横浜で2か月の長期にわたって、ドームでLive!オーロラをやるという事に。 いろんな面で、反省が残る仕事であったが・・(まだ終わってないけど)、個人事業でやってくってこういうこと・・という側面もよく勉強し。いずれにしても、ライブのオーロラが見られるっていうのは、ほんとにすごいこと。下記、最近の2月10日のライブ、だそうです。
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★日芸でspace fantasy live
これも毎年恒例になりつつある。日芸の学生なのに(といったら失礼かもしれないけど)、(プロの)ピアノの生演奏をきくのは初めてです!って子がかなり多い。そして、むちゃくちゃ感動している様子。
あまりに感動して、キーボードをかっちゃいました!という子もいたり。
一つの表現のありかたとしての、音楽、映像、言葉、の融合というのを、表現をしていく彼らに見てもらいたい。楽しい感想がたくさん。

「YouTubeの「愛する人」や「星の道を」の音楽と言葉に影響されて、私も課題で音楽と言葉を合わせたムービーを作りました。真人さんのピアノにはストーリー性や優しさ、奇跡のようなものを感じます。CD買いに行こう~っと♪」「何事も始めるのに遅いはないのだと思えた。」「ピアノ生演奏はんぱなかった。先生の話とも映像とも合っていて感動した。」「星と音楽が共にあるということはこんなにも素晴らしいことなんだなと、実感しました。」「音と宇宙はこの世に存在する物質なのでまだ知られていない深い関係などもあるかもしれませんよね。」「新しいアイディアが浮かんだので課題がんばります」「先生が星紹介する時嬉しそうで聞いてて楽しくなってきます。今日誕生日の友だちとこの授業を受けれてよかった。」
「ピアノとお星様のコラボレーションはもう感無量で、今まで生きてきて本当に良かったと思いました。」(ホントかなあ)


★大学
1月と2月頭は課題採点で、いつも時間をとられて、うううーとなる。
今年もまた。日芸と帝京科学大学。 結構いつも出席しているのに、課題がない、とかなると、落ちがないかまた調べる・・。
でも、日芸の課題は、これはすごい!と思えるものもいくつかあって、一緒に仕事しようよ、と言いたくなる学生も少しいて。
今年こそ、ちょっとこの先のつながりができそうで、またそのうち「モノ」になっていきそうなものも。

★プラネタリウム・ワークショップ
12年間続けてきたプラネタリウムワークショップ。それも今回の1月と3月でおしまい。これがもとで、すごくいろんな財産が生まれた。何よりも仲間。そして、他でほとんどやってない企画の数々。
今回は、テルミンのlalalunaさんとのワーク。音と宇宙。ほんとにきってもきれない世界。
グループでいろんなイメージ、いろんな音。
最後は、みんなで一つになっていく。

★心魂のお二人結婚式
心配された雪も降らず、心魂プロジェクトのももちゃんとのむけんさんの結婚式。何とも愛にあふれる素晴らしい会だった。
ボイジャー1号の打ち上げの日がお誕生日という、宇宙好きのむけんさん、七夕の日に入籍されたお二人、
七夕の日の星空、ももちゃんお誕生日の土星ど真ん中の星空、のむけんさんのお誕生日のこれまた惑星と月集合の星空・・から、ボイジャー1号の旅へ。壮大な宇宙で出逢った二人の物語を、宇宙映像演出とともにお話させてもらいました。
心魂プロジェクト、ここのところ、4組も新婚さんが! 幸せありすぎーまぶしすぎーという感じのみなさんなのであった。

★日本音楽療法学会
2008年の星つむぎの歌とライトダウンがあったから出逢えた、山本久美子先生率いる、山の都ふれあいコンサート。障がい児などの音楽表現に長年携わっている彼らと、手話つき星つむぎの歌の大合唱。
https://youtu.be/WXg9_eqlv60
あの体験は、見えない人や聞こえない人たちと宇宙を共有したり、ほんものの星空を見られない人にこそプラネタリウム、という思いの軸になっているなあ、とあらためて思う。
その星つむぎの歌を一緒につくった覚さんと、その大本になっている宇宙連詩実行委員長だった佐治先生と一緒に、山本先生に呼ばれてこうやってつながってことに感慨ひとしお。
佐治先生がいつもお話する、意味は言葉でなく音で伝わるということと、覚さんがいつも言う、体をとおしてはじめて言葉が立ち上がる、というのはまったく同じことだった。そして、佐治さんが宇宙のはじまりの小さなゆらぎの前のことは詩人しか表現できない、という言葉に、覚さん大興奮。
学会員の方に加えて、一般の方もきてくださった400人ほどの講演会で、space fantasy live。いろんな方からたくさんの言葉をいただく。ここで聞いていた方からのオファーもまたあらたに。いい声ですね、とたくさん声をかけていただく。これは、「音で伝わる」という今回の佐治先生や覚さんのお話をきいたあとの時間で、最大の賛辞。
宇宙、医療や福祉、そして音楽、いつかつながればと思っていた15年前。やがてそれは確信になっていって、その間で、自分の仕事が成り立っている。なんて幸せなことなんだろう。
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★みなみ
サンタのプレゼントは、漫画家セット。すごい楽しみにして、朝はもう大変な喜びようで。。時間があるとせっせと描く。
一方、タブレットのお絵かきソフトにもはまり、以下の絵をFBにアップしたら、これまたすごい反響で。私が自分のこと書くより倍以上の「いいね」がある(笑)
しかも、後姿が私に似ている、しかも、耳が似ている!という意見あり・・自分には全然わからないが。。 
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# by malicosmos_meme | 2016-02-12 17:34
2016年のはじめに

1997年に山梨にきて、科学館・プラネタリウムで働き、かけがえのない多くの出逢いをいただきながら、星・宇宙を介して人をつなぐ、星と人をつなぐという仕事を見出してきました。
2013年に正規職員をやめて独立し、星空工房アルリシャとしてあらたなフェーズにのりだしました。
科学館には非常勤として関わらせてもらっていましたが、2015年度いっぱいでその職も退き、完全に独立した形で、あらたなスタートをきる予定です。
同時に、これまでもゆるやかに活動していた「星つむぎの村」をあらためて組織しなおして、
「星や宇宙を介して人々の幸せにコミットする」をミッションに、こちらからぜひ届けたいと思う人たち、星空を忘れてしまった人たち、なかなか見ることのできない人たち、星空や宇宙の情報から遠い人たちに、とどけたり、巻き込んだり、ともに活動したり・・そんなことをやっていきたいと思っています。
星空工房アルリシャとしての仕事は、引き続き、space fantasy liveはじめ講演、企画、制作、執筆の仕事をこれまで以上にしていくつもりです。

現在行っている、「病院がプラネタリウム」のクラウドファンディングは、そんな仲間づくりの一歩という気持ちも込めて、また活動体のスタート!という意味も込めています。

今年の具体的な私の目標は、
・「病院がプラネタリウム」を仲間とともに届けられる体制づくり
・「星つむぎの村」のその先が見えるように
・ずるずるとのばしてしまっている、本の企画。今年こそちゃんと出版できるように
・これまで以上に中高生に届けられる件数を増やしていく

独立して3年たって、これまで「ご縁でどこまで仕事ができるか」に頼っていたこれまでですが、それももちろん大切にしつつ、でも、今年はもう少し未来へのデザインをもう一歩、進めたい、そんな想いでいます。

出逢いが人生のすべて、であることには変わりなく、これまでのかけがえのない出逢いを
大切に、そして、まだ出逢うべき人たちに出逢っていきたい、と。

ちょっとこれまで以上に決意表明でした。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

(12月の振り返りブログをかいていないことに気持ち悪さを若干感じつつ1月1日なのでアップ)


# by malicosmos_meme | 2016-01-01 01:11
2015年もまもなくおしまい。
12月の振り返りもまだ書いていないけど、2015年の振り返り。 

数を数えるのが非常に苦手で、人が集まったときに資料の数とかだいたいあわない。で、1年間にどれぐらい講演したのかな、とか数えるのも苦手なのだけど、でもまた来年は仕事スタイルもかわってくるし、戦略的にいかなくちゃいけないこともある。細かいこと気にせずに数えてみた。

★どこかに出かけての講演・公演  106(箇所、あるいは日)
 何がしかの講演・公演・イベント  37
 病院がプラネタリウム 29
 東北ツアー中のプラネ 17(箇所)
 病院や東北以外の移動プラネ 11
 with 小林真人 7
 with 心魂プロジェクト 3
★科学館出勤 75
 イベント(ワーク、コンサート、ライトダウンなど)  8
★大学講義 33

★企画・制作
 所沢航空発祥記念館 特別展「星に導かれて」
 プラネタリウム番組「きみが住む星」
 プラネタリウム番組「星空へのリクエスト―おなじ空の下で」 
 スターオーシャン八ヶ岳 導入コンテンツ
 心魂プラネタリウム・ミュージカル 映像
 Markis みなとみらい Live! オーロラ―アラスカ原野行
 星の語り部 夕涼み投影「いのちのリレー」(制作支援)

★「戦場に輝くベガ」の上映箇所 20

★集まり
 つなぐ人フォーラム
 星つむぎの村

★執筆・本
 共同通信連載「宙をみていのちを想う」(全10回)
 赤旗エッセイ連載 全10回(あと2回)
 全国プラネタリウムガイド 内 コラム
 星ナビ8月号 ベガのことについて
 杉田このみ「アクション! 地域を変える8人との対話」
  ※インタビューが長文にて掲載
 他、いくつかコラム

★メディア (少し大きめのもの)
 「想い続ける力」(テレビ山梨) ※東北プラネツアーのこと10分ほど
 「病院がプラネタリウム」(山梨放送)※病院プラネのこと10分ほど
 「星の輝きが伝える 戦争の記憶」(NHKおはよう日本) 
   ※戦場に輝くベガについて10分ほど
 「病室から星空へ 宇宙の旅」(読売新聞 夕刊 全国版)
 「病院で銀河の瞬き」(朝日新聞 夕刊 全国版)
 「ハイジの村 presents 流星★ライブ」(山梨放送ラジオ)※1時間特番

2016年4月からは、科学館を完全に離れて、その分費やせるものがまた別のものになっていく。
すべては、
星や宇宙で、人々の幸せにコミットする
ことを目標に。
多くの人たちを巻き込みながら、そのうねりをつくっていくために、まだまだ
足りない知識やスキルを身につけなければ。


# by malicosmos_meme | 2015-12-28 02:57
今日、あなたは空を見上げましたか。空は遠かったですか、近かったですか。
雲はどんなかたちをしていましたか。風はどんな匂いがしましたか。
あなたにとっていい1日とはどんな1日ですか。
「ありがとう」という言葉を、今日、あなたは口にしましたか。

長田弘「最初の質問」の冒頭。
人が生きていくうえで一番大事なことは何か、と立ち止まるとき、この最初の質問に戻って、一つひとつ考える。それぐらいのことを、学校で、会社で、あちこちで、みんながその時間がもてるといいのに。
何点とったとか、何人集まったとか、そんなことより、もっと本質に近く、心に関わる問題、どう考えるのか、どう感じるのか、どう表現するのか・・

あれよという間に、12月になってしまった。11月はライトダウンが終われば少し余裕が出るはずと思っていたのが、全然そうならず・・(毎回、見積もり甘く)結局10月のことも書かずに12月になってしまった。
2か月・・すごくあっという間なのに、果てしなくいろんなことがある。とても書ききれないけど、一応書く。

○病院がプラネタリウム
11月12日から、この件に関してのクラウドファンディングを行っている。

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自分が独立するときに、声をかけていただき、タケダ・ウェルビーイングの
長期入院の子どもたちのためのプログラムの助成をいただくことができた。
それがすごく大きな最初の一歩。
その実績を伴って、今年は、セイコーエプソンさんとの共催事業として
スポンサーになっていただいた。去年よりもさらに数を増やし、2年あわせて
のべ36回、およそ1300人ぐらいの方々に体験してもらった。
それをやる中で見えてきた、体験者の喜びから見えてくる、この活動の価値。
続けていくのは、まず資金や機材、人材面で、いろいろ困難を伴う。
けれども、やっぱりこれはライフワークだな、と確信をもらい、次なる
ステップにいくために、クラウドファンディングに乗り出す。
もちろん、どこかからコンスタントにスポンサーになっていただければ
それが最もありがたい。けれども、こういう活動の社会的認知を増やして、
一人でも多くの人がそれをよし、と思い、仕事になっていくっていうことを
このプラネに限らず、社会のマイナーに位置する人たちに寄り添う社会の
あり方として、少し、投げかけてみたかった、というのもある。
加えて、こういう活動やってみたいんです、という、あちこちにちらばる
プラネ関係者の声があり、彼らとネットワークして、この活動に関わる
実践的人材を育てていく機会にもなりたい、と思っている。

つい先日には、小児血液・がん学会が甲府で開かれた際に、まる1日、
ドームを出して、10分ちょっとの短い「体験版」を、200名ほどの、
ドクターやナースにご覧いただいた。 たった10分なのに、みなさん
すごい感動していった。
これをセッティングしてくださったのは、山梨大学附属病院で、これまた
2007年に最初の一歩をもらった犬飼先生。
山梨にきたおかげでうまれた、かけがえのない出逢いは、ほんとにいろいろ
あるけれど、犬飼先生との出逢いも、自身の行くべき道を示してくれた
とても大きなものだったなあ、と感慨深く感じる1日だった。

10月には、名古屋、小諸の病院へ。どちらも日帰り。
病院プラネの実施は、どこも平日なので、多少距離があっても、
朝、子どもの朝ご飯、弁当、夕食分もつくって、彼らが学校に出る前に
自分が出ていき、帰りもなんとかぎりぎり帰ってくる、という状況。
これは・・しばらくどうにもならない環境・・。
小諸の日は、たまたま夜に、八ヶ岳での講演もあり・・。

最近、「なんでそこまでするんですか」とか「そこまでするエネルギーは
どこからくるんですか」とか、聞かれる機会が多い。
なんでだろ・・考えてみる。
こたえは自分の中にある。
それに従っている・・今は、そんな感じ。
病院がプラネタリウム、の一コマ。 これが物語るものもとても多い。
こちら からご覧ください。

〇講演いろいろ
絵本ブッククラブ「ゆめや」の店主との対談? 「世界を感じる」の中での講演。
山積される現代社会の問題。店主・長谷川さんは、その問題の元凶にサブカルチャーなどの影響をあげる。
本ブログ冒頭で引用した、長田弘さんの詩は、この講演の冒頭で、紹介されたものでもあり。

十三夜を前に、望遠鏡づくりとセットの月についての講演「再発見?山梨と月の物語」(山梨県立図書館)、夜の時間帯に月を重点的にしたspace fantasy liveと観望会「星と月と私たちをつなぐ物語」(甲府市立図書館)・・
実に美しい月、アルビレオなどを見ることができたよく晴れた夜。
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県生涯学習センターの「山梨を彩る女性たち」シリーズでは、「人生は夢への
チャレンジ―すべての人に星空を」。このタイトルは、いつも大学や高校で
キャリア教育的な講演をやるときのタイトルでもあり、実は、高名な
物理学者・米沢富美子氏の著書「人生は夢へのチャレンジ」からの
ぱくり・・でもある。 
大学院の入試のあとに、大学の本屋で見つけて、その帰りに夢中で読んだ本。
仕事と子育ては両立するものなのだ、と教わった一冊。
まあ、なんだかこの方は、ある意味すべてで飛びぬけた方なので、ちょっと比較の
対象にもならないのだけれども。

蒲郡生命の海科学館でのSpace fantasy liveー星といのちをつなぐ物語
現在、館長をつとめる山中敦子さん。私より年下の若き館長をつとめ、ほんとに
一生懸命、市民に愛される科学館を目指して、さまざまな企画や試みを行っている。
「愛知サイエンスフェスティバル」イベントの一環として、space fantasy liveを
午前と午後1回ずつ。素晴らしく反応のよいご家族など、場の雰囲気は
醸造されていた。こういう空気は、館を訪れる方々からすぐにはできない。
館のいつもの企画があってこそ・・。 それがとてもよくわかる。
蒲郡、大学院時代に海と夕日を見に、月の出を見に、行っていた懐かしい場所。
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Space fantasy live with 小林真人 イン 武川小学校
真人さんとは3か月ぶりになってしまった一緒の公演。もっと増やしたいなああ、と思いつつ、
それぞれの活動もそれぞれに忙しい。しかしどれだけ忙しくても、「ナマ真人ピアノ」には飢える。
一緒にできると、とても嬉しい。
めりはりのある子どもたち、元気よく反応してくれるところ、しっかり聞くところ。 とても気持ちよい公演だった

心魂プラネタリウムミュージカル&プラネタリウム
マツダのロードスターに乗る方々が全国から集まって、施設の子どもたちを乗せてドライブ、
という企画を以前からやっておられ、そこから心魂につながって、そこから私も参画。
心魂メンバーの一人、齋藤志穂さんのブログにいろいろ写真も、レポートも素晴らしいので、それに乗じて。

○平山郁夫シルクロード美術館で婚活
八ヶ岳婚活委員会のみなさんとの企画は3回目。 これまでの参加者とは、私がすっかり仲良くなって、一緒に活動したり、また別のイベントにきてもらったり・・など。本来目的とする出逢いとちょっと違う?面白い出会いがあったりする。
今回も、移動プラネはもちろんだけれども、シルクロード美術館の、平山さんの壮大な太陽に照らされる砂漠、月に沈む砂漠・・そんな絵に囲まれながら、天井に星空を映し出す時間とともに、みなさんには、私が独断でセレクトした短い文章を読んでもらう、という試みをした。独断でセレクトした文章は、星野道夫、池澤夏樹、覚和歌子、長田弘、寮美千子、宮沢和史、サンテグジュペリなどなど。
この時間を経て、なんというか、参加者のみなさんの一皮むけたようなあらたな表情が素敵だった。
中には、感極まって声に出して読むのが大変だった、という方や、「もっと自分の好きなことに向き合って、そのことに時間を費やせるようになりたい」という決意表明される方や。
八ヶ岳婚活委員会の行う婚活は、しっかりと自分と向き合わせてくれる要素がたくさんあるのかも。

○ライトダウンプレイベント&ライトダウン本番
今年の10月はやけに秋晴れの日が多かった。そして11月はどうしたことか、天気の悪い日が多かった。ライトダウン前の4日間は激晴れで・・あの空がなぜあと数時間続いてくれなかったのか、とほんとに残念な気分になったけれど、その翌日はすごい雨、さらにそこから11月はほとほと天気が悪く。なので、あの日だったのはよかったんだ、と。
今年はfacebookページに、あれこれ投稿してもらったり、広告だしたりっていうことで、なかなかすごいアクセス数あり、そしてかねてからの希望でもあった、消灯の様子を、リアルタイムでアップしていくっていうのが実現できたりした。

だいぶ暗い夜景になったし、曇りなのに関わらずすごく大勢の方がきてくださったし、じっくり話を聞いてくださった方も大勢いたし。
つくづくすごいことだな、と思う。
事務局長・跡部さんの情熱と、多くのサポート。一つひとつのお店や企業の具体的なアクション。FMラジオで全県に1時間の特番。そしてともに空を見上げる大勢の人々。これを文化と呼ばずしてなんと呼ぶ? 

○星の語り部・東北ツアー
今年の2月に行った東北ツアーのことを書いた3月のブログによると、
「震災以降、「星の語り部」として行ったのが(自分が参加できたのが)3回14か所、「星つむぎの村」で2回1か所、「星空工房アルリシャ」で、3回7か所」東北に出向いていて、今年のもろもろを数えると、「星の語り部」は5回、延べ32か所、「星つむぎの村」で4回1か所、「星空工房アルリシャ」で、8回12か所・・数え方がよくわからなくなっている・・だいたいこれぐらい。

今回は、2手にわかれていくこともあって、私は、ピエールJUNさんなどにも付き合ってもらって仙台の西多賀病院や宮城こども病院のほうへも出向き、最終日は、大船渡で、宙詠みサークル朔 の方たちにも出逢いつつ・・途中は、「星つむぎの村」で、いつもの陸前高田の「朝日のあたる家」での「デリバリープラネタリウム音楽会」も入ったり。
ありすぎて、今ここで自分で書ける体力がなく・・仲間のレポートをつまみぐい。

初日 別チーム 跡部さんFB
2日目 夜のこと 跡部さんFB
気仙沼の商店街での、にぎやかな観望会とプラネタリウム。この様子は、気仙沼のCATVでも時間をかけて紹介されていました。
3日目 「震災語り部」ツアー 跡部さん
「震災語り部」の方の話をあらためて聞くのは初めてだった。リアリティのある死に否応なく直面させられ、そこから生き抜いてきた人たちにとっての「生」の意味。想像するしかできないけれど、でもできうる限りに、耳を傾ける。そして出向いて会いに行く。
3日目 朝日のあたる家 自分のFB
4日目 大船渡 自分のFB
    別チーム 跡部さんFB

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写真上 南三陸歌津町にて  写真下 大船渡にて
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これまでの東北での活動全部、一緒にいく仲間がいなかったらきっとやっていなかったんだろう。そして現地で人に出会うこともなかった。志を共有しながら、一緒に活動できる仲間がいることは、人の力を数倍にさせる。

○これからの告知
10、11月に内側でガタガタとやっていた仕事のいくつか。
美しい星空といえば八ヶ岳、と言ってもらうぐらいまでに、八ヶ岳のホンモノの星空を地域ブランドにしていきたい、と願う、八ヶ岳の観光系のみなさん。その想いに共感し、監修やコンテンツ、研修などでお手伝いさせてもらった。
研修では、いわゆる観光業の方々が、「お客様にきれいな星空ですね、と言われても、そうですね、としか言えない自分がはがゆい」との思いを一歩抜け出るべく、大勢が「星空ナビゲーター研修」に参加された。これはとても意味のあることだと思う。
その一人ひとりの想いが、形になっていくように、八ヶ岳の人たちとそこにやってくる人たちが、星で結ばれていくといいなあ、と心底願う。
1月23日には、私のトーク予定。

orbi横浜で、Live! オーロラ
まだリリースされておらず・・でも12月18日からはじまるのであった。
いろいろ内側のことを話すわけにもいかず・・ぐっとこらえるものもあるのだが。
いずれにせよ、Live! オーロラは、古賀祐三さんによるアラスカのオーロラ中継事業。2010年に山梨県立科学館で、彼にとってもはじめて、ドームの長期イベントということで、一緒にやらせてもらった。ちょうど同じ年のころに、アラスカにいっていて、そこからが今の人生のスタートってところは共通点もあり。
一方、オーロラを、2か月半にわたる長期で、「ドーム」で見せる方法・・。しかも天井低い。。困っていたところに、全然別ルートから紹介された、村上祐資さんダレデモドーム。よくよく知ると、彼は超面白い活動をしている人だった。これからご一緒する件もあらたに企画。

そんなわけで、12月18日(金)から2月末まで、oribi横浜のあるフロア(マークイズという商業施設内)で、オーロラ体験できます。情報チェックを。

○新刊 「アクション! 地域を変える8人との対話」(アトラス出版)
若き映像作家の杉田このみさん。彼女に出逢ったのは、「戦場に輝くベガ」の取材で知り合った、戦史ライター神野正美さんの紹介による。私たちが「ベガ」をつくっていたころ、このみさんは、まだ大学院生で、映画「日ーhitsuki-月」という愛媛の戦跡を舞台にした映画をつくっていた。彼女はその戦跡の場所にたったとき、そこからおのずと主人公の立ち姿が見え、物語が立ち上がってきたという。彼女が「映画」の制作方法にある限界を感じて、そこからはじまった「今日、この島に私がいます」。それは彼女のふるさと・愛媛の人々が、数十人、自主的に参加して、「勝手に」湧き上がってくる物語で構成される。そのありようと、私がこれまで、やってきた「地域の人たちを巻き込みながら番組や企画をつくる」という方法に、十分共鳴するものがある。
そんな多くの共感をもって、彼女が、8人と対話した記録。私はその一人。私のパートは、小さいころから今の仕事に至るまでの多くの出逢い、想い。それらを彼女がまとめてくれた。
「自分の表現とはなんだろう」、それを考えるのはアーティストの特権ではない。すべての人に共通すること。そんなことを考えるヒントが満載の本。
ぜひご一読あれ。
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○プラネタリウム番組 もろもろ
戦場に輝くベガ―約束の星を見上げては、10月には、水戸で1回、11月には石垣島で1日、熊本の県立高校の文化祭内で上映された。熊本は、高校生たちが自ら動き、展示準備などもしたようで、近かったらなああ・・いろいろ関われたのになあ、と思う。今年は、長期・短期あわせて19か所で上映があった。戦後70年ブーム、だけで終わりにならないようにしたいなあ、と思う。
きみが住む星 は、神戸上映に引き続き、12月から、愛知県豊川市のジオスペース館でも上映。 サウンドトラックCDが、あらためて発売され、こちらから購入可能。
ほんとに素晴らしい歌。
神戸の方が、サントラの問い合わせをくださることが多く、そこから、またコミュニケーションがはじまって、病院プラネの話に発展したり、なんていうこともある。
そして、バンドー神戸青少年科学館、プラネタリウムの座席改修のため、1月5日~3月25日までプラネタリウム閉館・・。きみが住む星、および、星空へのリクエスト~おなじ空の下で~は、年内に見なさいってこと・・になるんだねえ。

〇日芸講義
地味に毎週金曜日は所沢に通っている。一度、プラネ番組数種類を見せたら、すごく興味を示してくる人たちがいる。
彼らの想いを何かしら実現できる方法を考えている。
すごい大変だよなーというのが目に見える(苦笑)。しかし、ついはじめてしまう・・。

〇みなみとの秋
上記の仕事の関係で、清里に通うことが多くなり、スキー場であるサンメドウズのリフトにのっていくと「天上界」にいけることがわかり・・みなみを連れていったりした。スキーは結構行っているので、もちろんリフトは初めてではないのだけど、やたらとリフトが面白いようで、3往復。展望テラスにあるソファベッド!
翌週のカウンティフェアでフェルトマスコットつくったり、お気に入りものも増えた。そして・・こちらが驚くばかりの喜びようを示したのは、「こたつ」。たしかに何度も言われていたことではあったが、うちはこれまでにこたつを導入したことがなかった。一緒に買い物にいったときに、再度せがまれ、まあいいか、と思って買ってみた。そしたら、「これで毎日が素晴らしくバラ色で暮らせる!」と、あまりの喜びよう。。 こたつで、こんなに喜べるんだ。飢えるって大事だなあ・・と(苦笑)。
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11月はほとんどの週末、こちらの仕事で埋まってしまっていたけど、1日、学校の代休日にお友達にきてもらったとき、そして11月後半のみなみの手紙。
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バランスとって生きていかねば。子どもらにも、「最初の質問」投げかけたり、そして受け取ったりできるように。


# by malicosmos_meme | 2015-12-09 06:07

by malicosmos_meme