人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

Malicosmos ―高橋真理子の小宇宙

malicosmos.exblog.jp

「つなぐ」「つくる」「つたえる」「とどける」 これが自分の仕事のキーワード

今の時期は、めまぐるしく色彩が変わる。めまぐるしく人々が入れ替わる。
桜は、ふと気づいたらもう満開になってしまっていた。何かにとらわれてしまって
いることごとをもう一度俯瞰し、考えなおして、大事な時間と空間をとりもどさねば。

先月のブログにも書いた、高校生が、覚和歌子さんのウェブサイトにのっていた
言葉を、自分のノートに書いていた。
やたらと流行った「ありのまま」という言葉。ありのままの自分とはいったい何か?
「他人になろうとしないこと、他人の目に映る自分を生きないこと、
現行の自分を過不足なく語れる言葉を持つこと」

好きなものはたくさんあって、好きな人々もたくさんいるけど、最近、その
対極のものもどうも増えているような感じがするのは何故だろう? 何が
いけないのか? 自分の頭が固くなって受け入れられるものがせばまって
いるのかしらん? 社会もおかしくなっているのか、いろんなものが
二極化しているのか・・ 

さて、3月振り返り。
★想い続ける力~山梨から被災地へ
テレビ山梨の三塚さんがディレクター。3月11日オンエア。
3月報道・・になっちゃいけないと思うけど、でも、その報道は
大事。忘れないこと。できることは、すごく限られているけれど、
でも、1年に数回でも必ず行って、人と話して、土地の変容を見て、
空気を感じてくる。 それはほんとにいつまでも続けたいなあと思う。

★プラネタリウム・ワークショップ「オリジナルの惑星をつくろう」
プラネタリウムで想像力の翼を十分に広げて、そのあと、何か創作をする。それが手元に残る。これはとてもいい流れだなと思う。2004年からずっと、いろんな切り口で続けてきたプラネ・ワーク、今年は珍しく2つとも子どもたちがたくさんのテーマになった。今回は粘土。
「よりみちアート」の羽中田桂子さんと、ピエールJUNこと名取淳一さんに来ていただいて、粘土ワーク。最初にプラネで、太陽系の惑星をいろいろみて、系外惑星もみて、系外惑星にはどんなのがありそうかなーとあれこれ想像してもらって、創作。かなり小さい子たちもいて、夜の時間帯なのに、みんなもう、素晴らしいのがたくさんできる。できあがったのをお互いに眺めながら、自分はこういうことを考えてつくったということを皆が発表。それに対して、「そのチョコレートはとけないんですか」とか、「そのアンテナみたいなのは何するんですか」とか、互いにいっぱい質問しあう。最後には、ドームの星空の中に撮影された20個の「星」を張り付けて、みんなで眺める。望遠鏡でのぞいて、こんなのが発見されたら、宇宙はもっと愉快になる。この日、自閉症の子が参加していて、彼があまりに夢中になってプラネに見いり、作品をつくり、そしてみんなの前で発表し、質問にも答え・・というその姿に、お母さんがびっくり大感激。いつも、なかなか人の中にはいっていけずにお母さんもあれこれ思い悩むことが多かったようなのだけど、星空の力か、プラネタリウムの力か、はたまた粘土の力か・・。プラネタリウムワークショップ、こういうことがよく起きる。何故だかそういうことに出会えることが多い。
めまぐるしく ~3月振り返り_c0059080_01235726.jpg


★職員研修? かわさき宙と緑の科学館
去年、「博物館館長研修」に参加されていた、かわさきの科学館の館長さん。そのときの話が、とても印象深かったということや、プラネの職員の方からも当方へのリクエストをくださって、「市民博物館」のさきがけでもある、かわさき宙と緑の科学館で、職員やボランティアさん、あの生田緑地内の他の館の方もきてくださって、お話させてもらった。嬉しかったのは、その館長さんが、去年の研修のあと、職員向けにその報告文書に、印象的な言葉をピックアップして、それをまとめて回覧されていたということ。その中に、私の言葉が、私自身の言葉よりももっと洗練された感じでたくさん載っていたこと。(笑) まったく・・どこかの館長に見せてやりたいなーとつい思ってしまう。
でも、自分が発信したことを、誰かが深くうけとめそこからアクションしてくれる。これは、ほんとに活動そのもの、生きるそのもののエネルギーを生み出してくれる。そして、プラネタリウムも見学させていただいた。フラット、同心円。広い空。オーソドックスだけど、やっぱり味のある、ベテラン国司さんの投影。平日だというのに、たくさんのお客さんと最後の拍手。お客さんそのものが成熟している感あり。 慌ただしく帰らねばいけなかったのが、とても残念だったけど、こうやって呼んでもらえる機会、1年に1回とか2回・・あるだけで、何故かほっとしていることに気づく。自分なりに蓄積してきたものを、何かの形で還元したい。という思いがやっぱり強いから。この半年ぐらい費やして、書いてきたプラネタリウムのコンテンツについての文章も、同様に。
こういったことを、いつまで、どんなふうに、どんな形にしていきたいのか、もう少し自分でもクリアにしないといけないのかな、とも思う。

★高校でのspace fantasy live with 小林真人
去年も呼んでいただき、その間に、真人さんリサイタルなどにも来てくださるO先生がいらして、今年もまたご縁をいただく。なんと、その高校は、息子が4月からお世話になる学校なのであった。真人さんの高校時代の恩師も今、こちらにいるし、息子が行くってことになって、最近やたらと、自分の近くにいる友人たちが、結構その高校出身者が妙に多いことにも気づいたり。
半分は、私たちの来し方。半分はspace fantasy live。
一番前で前のめりで聞いてくれていたのは、生徒会長くん。彼の質問も、最後のあいさつもとてもよかった。そして、帰り際、「たぶんこれ、人生の転機になります」と。 また保護者として、彼の行く末をこっそり見にこようっと(苦笑)。

★やまなし子どもサポートでの講演
「やまなし子どもサポート」主催の会にて、「宇宙と私たちのつながりについて~宙をみていのちを想う」講演。ケアする人のケアという言葉を知ったのは10年前ぐらいだったけど、そういうことに、きっとプラネタリウムは何かできるんじゃないか、と漠然と思っていたことが、リアリティをもって、目の前で受け止めてくれる方々に呼んでもらえること、とてもありがたいと思う。
「やまなし子どもサポート」は、いろんな「サポート」団体によって構成されていて、DV被害者支援、刑務所出所者支援、薬物依存症支援、外国人支援、食料支援、精神的支援・・いろんな人たちがいろんな角度から、それぞれに寄り添うべき相手に寄り添っている。 代表の方のあいさつで、現在は6人に一人の子どもが貧困との話。しばらくそのことでいろいろ考える。いったい、どこまで「自分ごと」にしていけるのか。でもやっぱり、これはみんなの自分ごとでなければ、絶対に解決していかないようにも思う。子どもの貧困は、子ども自身の問題じゃない。 「涙あり、笑いあり・・素晴らしいお話でした。私はいて座なので、さそりに向かって射る姿なのですが、今日は、うお座の高橋さんに射られてしまいました」とは最後の、副代表の方のご挨拶。 あらたな視点や発見・・・たった一瞬の癒しとか楽しみだけじゃない、持続していく「よりどころ」。そう思ってもらえるために、あと何をどうやってやっていくのがいいのか。

★プラネDE婚活、こたつDE婚活
八ヶ岳婚活委員会の五味さん、多賀さんに呼ばれてのイベント。そのうち、委員会のブログに報告がアップされる・・はず。
こちらとしては、ちょっと星ネタのアイスブレイクや、かるた・パズル・・プラネ以外のアクティビティでもかなり盛り上がったり、寝転びながら見てもらったプラネ、「泣きました」って男性、約2名。だったり。
中には、山で天の川をみて、ますます星空が好きになり、ちょっと活動に参加させて、という方も。なんか、ここをきっかけにして、そんな人たちが何回か集えるチャンスがあると、その先がかわってくるのかな、という気もする。

めまぐるしく ~3月振り返り_c0059080_01185654.jpg

★子どもたちの春
3月は、子どもたちのことが(自分としては、普段に比べるとはるかに)盛りだくさんの月だった。
蒼太は、入試があって発表があって、三年生贈る会があり、卒業式があり。いい学校、いい友に恵まれたことを思い、また、9年間の義務教育が終わるんだなー、いよいよ大人になるんだなーと思ったら、今、伝えておこう、と思うことごとがいくつか出てきたので、たぶん、蒼太にははじめてかも、というぐらいの長い(といっても2枚)手紙を書いた。彼の春休みは、友達と出かけるのも、忙しく。おそらく冒険的なものは、みなみの友達が複数泊まりにきたときに、逆に蒼太は、友人2人つれて大泉のアルリ舎へ。昼間には、延々歩き、清里散策、かえってきて男3人で、ハンバーグづくり、夜には、望遠鏡だして、月、木星、土星。これまで対して教えてもこなかったのに、一応導入の仕方を教えておいたら、木星、土星も入れて、その縞模様もわっかも見れたといって、感動したようす。月は、スマホで撮るこつまで習得した模様。(私、いまだにできない。)そして、ほぼ徹夜して、朝かえってきて、その後、夕方まで寝ていた・・。
めまぐるしく ~3月振り返り_c0059080_01383490.jpg
みなみのほうは、そのお友達との「お泊り会」が超もりあがり。
FBにアップしたら、これまたかなりオオウケした、彼らの動画。(撮るのも自分たちでやっている)井上涼さんという、かなり不思議な動画をつくってなかなか一世風靡?している作家さんの作品を、彼らなりにアレンジして劇やっているのだった。


# by malicosmos_meme | 2015-04-08 01:44
また誕生日を超えた。つくづく「また」という感覚。2月を味わう・・ことがあまりできずに過ぎてしまった感もあるけど、一方で、振り返るとやっぱり、しみじみすることがある。

★姫路文学館
この1年、ほんとに兵庫とのご縁が多いように感じてる。神戸市青少年科学館での研修、チャイケモハウス、のじぎく支援学校、今回の姫路。去年のつなぐ人フォーラムに、神戸在住の、大学時代の友人を呼んだことからのことごとも、また、今年のつなぐ人フォーラムも神戸の人が私のプラネにやたらと反応してくれたり(笑)。
姫路文学館、そこから堂々たる姫路城を臨みながら、まわりは昔ながらの町屋の雰囲気を残す静観なところ。
しみじみと~2月振り返り_c0059080_09225207.jpg
姫路文学館は、ちょうど「播磨の星ものがたり」という企画展を行っていて、野尻抱影氏とつながる桑原昭二氏(元姫路科学館館長、元教育長など)が、姫路高校の天文気象班とともに調べてきた、播磨地方の星の名前がさまざまに紹介されていた。
今回、それとも少し絡めつつ、「星のコトバをよみとく~宙をみていのちを想う」というタイトルでお話させていただいた。いつものspace fantasy で語るようなことより、もっとこれまでやってきた企画のこと、そこから見えてきた星を見上げることの本質・・・それに関連した、文学に描かれてきた星の情景なども入れていたら、盛りだくさんすぎて、ちょっと1時間20分に収まらず・・。でも、「これまで見たことないような講演会」に、みなさんだいぶ満足してくださった模様。

この日、関西・中国方面のプラネ関係者が集う日になったことも、妙にうれしいことだった。私的に、大きな気づきをもらったのは、今回の企画展にも関わられて、いろいろお世話もしてくださった吉岡さん(星の子館)と、展示をみながら「何故、万葉集、古今和歌集もろもろ、星の記述が少ないのか?」という話題をしたこと。「恐れ多くてかけなかったんじゃないか」っていう話もきいたり、池澤夏樹も日本の文学の成熟度とからめて書いていたりしたけど、どうも納得できないものばかり。でも吉岡さんが、「日本人の感性は、うつろいゆくものが美しいと感じる感性なんじゃないか。桜が散る、といった一瞬のはかなさみたいなものが。それに比べると星は変化が少なすぎたんじゃない?」と。これについては、妙に納得してしまった。たしかに、地上での変化がほとんどない砂漠の文化と、次から次へと四季折々の変化が見えるこの場所の文化では、まったく違うものができておかしくない。日本人のオーロラ好きにも通じるものがあるような気がする。 

プラネの人々といろいろ尽きぬ話をしながら、星の子館の観望会も見せてもらい、そのあとには、またそこにはこれなかったプラネの人々が飲み会として集まり・・。明石の南極授業のことからはじまり、船のプロジェクト、私が何故独立したのか? プラネの可能性もろもろ、「同志」という言葉がぴったりの仲間に会えるのはとても楽しいこと。

兵庫でのまた別の出来事。去年7月にお邪魔して以来、交流が続いている県立支援学校の高校3年生のTくん。彼の学校の先生は、もともと「星つむぎの歌」つながり。ほんとに天から降ってきたみたいに、その先生は、本屋さんで、「星つむぎの歌」絵本に出会って、こちらに連絡をしてくれてからのおつきあい。Tくん、抱える大きな特徴ゆえ、他者との関わりでいくつかの困難を抱えながらも、私は、あのspace fantasy liveのあと、なんどか文通を続けている。
彼がまもなく卒業を控え、自立できるようにと個室でがんばって生活する姿を見せてもらい、そこで、彼の好きな長淵剛の「未来」を歌い、そのあと「星つむぎの歌」を歌って、そこから眺めた夕焼けの色。

他者との関わりの中で、自分を生きていく。どんな人にも与えられたその使命。これを書いている今日は、彼の卒業式。彼が笑顔で、みんなに「ありがとう」と言えることを心から願いつつ、エールのファックスを送った。

★実家のある自治会での講演会
自分の親、企画なので、ちょっと恥ずかしいなあーと思っていたけど。自治会長さんもとても一生懸命で、集会所の窓を全部外側からはって、真っ暗状態をつくってくれたり、布スクリーンをぶらさげる棒もとりつけてくださったり。そして幼稚園、小学校の同級生の親御さんたちがたくさんきてくださって、「まりちゃん、まりちゃん」と声をかけてくださる。大学のときからずっと離れていて、今、帰るのもお正月のときぐらいという、地元不孝なのにもかかわらず、こうやって優しく受け止めてもらえたこと、とてもありがたい出来事だった。小中学校にも声をかけるわよ、と言ってくださった方も多数。また次につながるといいな。
しかし・・この前日、みなみが高熱をだし、当日の朝、実家の母親にきてもらってそこからバトンタッチで、こちらが実家にいって・・という妙なことになってしまった。もう6年前に、出身中学校で講演したときには、みなみはまだ4歳で、その日、保育園にいかない、と泣かれて、車にのせて連れてきたこともあった。どうも・・何かあるのかなあ。
実家からほど近い、荒川の土手から、富士山の頭と、浅間山の頭が実に、同じような具合で見えるということを発見。上、富士山。下、浅間山。
住んでいたけど、見えていなかったもの、風景、人、年を重ねるとそういったものがつながってくる。だから年を重ねるのは悪いことじゃないと思う。
しみじみと~2月振り返り_c0059080_09284375.jpg
しみじみと~2月振り返り_c0059080_09284022.jpg
★つなぐ人フォーラム
このことは、前回のブログにまとめて。

★星の語り部東北・被災地プラネツアー
震災以降、「星の語り部」として行ったのが(自分が参加できたのが)3回14か所、「星つむぎの村」で2回1か所、「星空工房アルリシャ」で、3回7か所・・そのたびに、そこで生活するみなさんと会い、土地をみて帰ってくる。年に1回か2回、そういう機会をつくって、その匂いや音や空気を肌で感じて帰ってくる。
前回のブログ、「つなぐ人フォーラム」の報告に書いた、「自分ごと」「自分たちごと」、やっぱり、被災地のことは、みんなが少しずつ自分ごとにしていたいことだと、ほんとに思う。
今回、陸前高田、気仙沼、南三陸、石巻とちょっと強引なスケジュールで、実質2日間で7か所まわった。プラネは14回。金曜日の夜に甲府を出て、東京組と石川PAで合流。朝まで走って、高田の玉の湯。朝からごはんもお風呂も・・・。すごくいいところ。
しみじみと~2月振り返り_c0059080_10262835.jpg
しみじみと~2月振り返り_c0059080_10272477.jpg
しみじみと~2月振り返り_c0059080_10314502.jpg
高田の一本松は、そのまわりの土砂を運ぶ巨大なベルトコンベアーに阻まれどこにいるのかわからないぐらいになってしまっていた。生きていた、そして生きていく土地を自然から取り返す作業・・。もちろん必要なことだろうとも思いながら、そうせざるを得ない、人間っていう生きものに、複雑な想いになる。

以下、尋ねた先、備忘録的に。
高田の「あすなろホーム」(授産施設)は、前回「星つむぎの村」でいった、朝日のあたる家でのイベントにきてくれた、ホームの利用者さんが、「うちにぜひきて」と言ってくださり、実現した。実にいい場所で、こんなにノリのいい大人投影ははじめて、というぐらい。彼らがつくっているケーキやお菓子を、終わったあとたくさんいただいて、それがまたすごくおいしかった。
その後の気仙沼の旭ヶ丘学園は2回目の訪問。40名ほどの子どもたち、すごい盛り上がりよう。ピエールは、ひたすらバルーンアートを100個ぐらいつくってた。
再び陸前高田、仮設住宅へ。ここも語り部メンバーのお友達がいる関係から、すでに3回目の訪問。以前中学生だった子が高校生になって男3人でまたきてくれている。仮設は、まだほとんどの家が埋まっていて、つまり、仮設から出られる人はまだほとんどいないという状態。
しみじみと~2月振り返り_c0059080_10393073.jpg
話をしはじめると長いけど、去年、陸前高田の朝日のあたる家にておこなった「星空書簡」イベントにきてくれてた高校生、Kさん。そのときのレポートに彼女の手紙を掲載している。その彼女の手紙に触れたあと、聞かせたい音楽やら、覚さんの本やらいろいろ送った。それを彼女は確実に受け止め、その後、詩をさらに多く書くようになり、音楽の時間の課題である「作詞」で、「宇宙の森」という詞を書いて、県のなにがしかで入選したという。その彼女が、夜、仮設でのイベントに、友達をつれてきてくれた。イベント後、去年の彼女の状態と、そんなときの「星空書簡」の時間がどれほどに彼女に大きな穴を埋めることだったか、ということを語ってくれた。そのときだけでは時間が足りず、結局彼女は、翌日の私たちの南三陸の宿まできて、夜中に話をするということになったのだった。
伝えたいことがあって、伝えている。そういう仕事は、それを受け止めて、何かが変わっていく人があってはじめて意味をなす。彼女は、宇宙の研究をしようとするでもなく、また作詞家や詩人を目指しているわけではない。でも、確実に、宇宙という概念と音楽や詩(詞)が、人を支えていくであろうことを、彼女のあり様が語ってくれている。そうやって、覚さんの仕事も、私の仕事も、背中を押されていく。
彼女の書いた詞に、今度は覚さんが曲をつけ、次に高田にいくときに披露できそう。

翌日、高田の朝日のあたる家、南三陸の平成の森、石巻北上小近くの仮設住宅・・ちょっとそれぞれに距離がありすぎ・・それぞれの場所で人がちゃんと集うだけの時間的な余裕をつくらないといけないな、という反省あり。
しみじみと~2月振り返り_c0059080_20360908.jpg
施設とか保育所じゃないところで、親子連れが集まるイベント的な扱いの場において気になったこと。プラネの中で、落ち着いて座って話が聞けない、ずっと歩き回っちゃったり、下手すると吹き出し口の穴にはいっちゃったり・・多少のことは全然オッケーで、にぎやかぐらいがいいのだけれど、なんというか、そういうにぎやかさと別のもののように感じるところが多かった。子どもたちもストレスがたまっているんだろうなあ、そもそも親もストレスがたまっているんだし。今回、そういう印象を、一緒にいった仲間もみんな感じ、4年という時間の重さをあらためて思う。
あのとき中1だった彼らは、もう高2。 小1だった子は、小5。それぞれの大事な育ちの時期を、あの状態とずっとつきあってきた人たち、そして子ども。
あらためて被災地じゃないところに住む人々がやるべきことはなんだろうか、何ができるんだろうか、と、ちょっと簡単に答えがでない問いをぐるぐるとしている。

石巻の北上小近くの仮設の集会所、ここも語り部メンバーつながりの校長先生からのご紹介で。その校長先生の奥さまも、また、前週の「つなぐ人フォーラム」に、なんとほとんど知り合いもいないのに、ネットでフォーラムのことを知り、単身参加していらした石巻の訪問診療をやっている女医さん、彼女と話をし、今回のイベントのことをお知らせしたら、友達を連れてわざわざきてくださった。そのお友達が、後日くださったはがき。 ありがたい。
しみじみと~2月振り返り_c0059080_20581307.jpg
その夜は、南三陸のさんさん商店街でご飯を食べるつもりで、戻ってきたら・・
22時まであいているという情報の店が2件あったがどちらも閉まっていて。
みんなでこまったなーというとき、まだ明かりのついて(のれんはもう終われて)
た、お店のマスターが、「つくっちゃいますよ」と。ボリュームたっぷりの
焼きそばとラーメン。
28歳の元気なマスター。おばあちゃんが南三陸で店をやっていて、それを継ごうと
東京からやってきたあとに、震災にあう。「以前よりずっとお客さんがきてくれて嬉しいっすよ」
彼のような「風」から「土」になる存在、きっと今の東北ですごい大事だと思う。

最終日は、志津川保育所へ。子どもたち90名、楽しいことは一つでも多く。彼らの心のどこかに、星空が残っていてくれると嬉しいなあ。

今回の旅に、テレビ山梨のクルーが同行し取材してくれた。放送は3月11日。

★共同通信連載
「宙を見あげていのちを想う」10回連載。山梨での掲載に続いて、連絡がはいったのは下野新聞(栃木)、神戸新聞、新潟日報。
神戸は、一番載せてほしいところの筆頭でもあったので、すごくうれしい。

★子どもたち
1月も熱に悩まされたのに、またもや!というだけでおさまらない、みなみが1週間の高熱(扁桃腺炎)・・という事態があったり、でも学校の2分の1成人式やら、友達との「2分の1成人式」撮影会があったり、こちらの出張のとき、みなみが夜中3時まで寝られずに苦しんでいたり(その後の高熱はこれのせいかも)、それでも、後半2回の週末はほとんど不在にて、どうやって乗り越えたものか・・と思っていたのだが。3回分の「プレゼント」と手紙を用意して、毎朝あけるようにしていったら、それが大ウケ。絶対寝るぞ!状態をつくっていたのであった。
兄の蒼太の入試は、私が東北からかえってきた3日後。まったく受験生の親とは思えないこの状態・・しかし、本人は、そういったことに文句言うこともなく、妹のさまざまな感情起伏を目の前にしながら、そして、受験を控えながら、さほどイライラを見せず、いたって平常心で過ごしているように見える。たいしたもんだなあ、と感心する。

しみじみと~2月振り返り_c0059080_22231411.jpg
しみじみと~2月振り返り_c0059080_22230194.jpg

# by malicosmos_meme | 2015-03-08 23:33
「つなぐ人フォーラム」がはじまったのは2008年9月のこと。
そのときのことを、まったく全体報告というのではなく、自分的な方面からの感想が主体ではあるけど、フォーラムがはじまった経緯も含めて書いているのがこちら。そんなのを見ていると、つなぐ人フォーラムの歴史とか書きたくなって、まてまて、今それに費やす時間じゃないぞ、と。でも、もしかしたら、また7年後ぐらいにこれを見返すときがくるかもしれない。

先日の「第7回つなぐ人フォーラム」。毎年ほんとに面白い人たちが集まり、毎年充実度は増しており、おそらく加速感もあり。これまでと、今回のと、少し相対的にみながら、今年、自身のテーマになったこと、気づいたこと、などを残しておきたい。
スタッフあわせて170名ほどの参加。フォーラム後のアンケートや、フォーラムが終わったあとのFB上で、その興奮やら気づき、またそこから新しい生活とのリンク、などなどそんなものを見ながら、思ったこと。その後の自分の中でぐるぐるまわっていることも含めて・・

★スピード感
何人かの実行委員が言っていて、私もそう思ったけど、「つながるスピードがはやくなっている」。なりふり構わず名刺を交換しているわけでもないのに、互いの共通項を見つけつつ、相手の話を新鮮に聞ける。そういう相手が実に多い。
場が成長してきているのかなとも思う。
当然のことながら、何か人が集う場をつくるとき、そこにいる人たちと、ファシリテーターと、その間の空気は、ほんとにナマモノ。でも、自分がどうふるまうべきかわかっている、ある意味成熟された場のようにも思う。もちろん、それがどうもざらざら感になったり、居心地悪い人もいるだろう。でも、そういう気持ちさえも、何かの折に外に出すことができる、そういうきっかけを与えてくれる人がバランスよくいる、そんな感じ。

★働き方・あり方、生き方
いわゆるフリーランスで働く人、組織で働く人、その中間にいる人・・それぞれやっている内容はかなり違ったとしても、働くスタイル別で考えると、自分が活かされているか、他者と力をあわせているか、当たり前だけれど、社会をよりよく構成するための要素が見えてくる。一人ひとりの中にあるものを、なるべくひっぱりだして、それを仕事につなげようとお手伝いする仕事、組織でマネジメントする人、スタイルを模索する人、いろんな立場の人がいるから、ほんとにポジティブに話が進んでいくんだろうな。
同業者の集まりが、何かと組織への不平不満になりがちなのとかなり対照的。
一人ひとりの想いが実現できて、かつ、それを組織の力に変えていこうとしている人たちにも出会えた。そんな話が際立っていたのが、シミンズシーズの柏木さん。自立した市民を支援するNPO。とにかく楽しいことをたくさん生み出しながら、ソーシャル課題を自分ごとに変えていく。そういった市民を支援するには、とにかく自分たちが楽しくないといけない!というコンセプトのもと、一人ひとりの想いの共有と振り返りがすごい。こういう働きがそれぞれの公共施設にあれば、また社会は変わっていく。
一人ひとりの想いを実現する組織、アメーバ―型。
こういったことと似た話を、3年前のつなぐ人の2.5時間ワークショップで、知恵熱が出るぐらいに白熱した議論をした。そのときのつなぐ人報告はこちら
自分の想いと社会のニーズの接点。そこでの仕事。それを実現するためのさまざまな手法。それを実践している人をそれぞれ知っているっていうだけで、希望が生まれる。そういう希望が、このフォーラムには満ちている気がする。
でも、ほんとうに大事なのは、こういった希望の気持ちを、いかに自分の場所に応用していくか、それこそつなげていくか、っていうことなんだよね。

★不惑? それぞれの年代があるっていうこと
最終日の2.5時間ワークは、いつも2日間過ごしたのちに、ワークショップを企画したい人が手をあげて、最終日の時間を過ごす。15本ぐらいのワークが、2日目夜までにたくさんあがってた。
当日朝、緊急の用件(自分の失敗がゆえの)あり、長坂の街までいって、帰ってくるという1時間のロスあり。そのドライブの間、上記の「個人と組織、働き方、ありかた」っていうテーマで提案すればよかったなあ、なんていうことを思っていながら戻ってきて「Happy 40! アラフワ世界フワフワ会議」へ。入ってきたら、みんな胸にガムテープつけて、そこに「S50」とか、「S52」とか書いている。なんだこりゃー。私、あと数日で、四捨五入するとあっちの世界なんですが・・と思いながら。救いは、私と数か月違いのKさんがいてくださったこと。(笑)そして、すでに「提案すればよかったなあ」と思っていたことがばっちりそこで行われていて、自分が思っていたよりはるかに面白いことがすでにおきていた。ワークショップ企画者の一人、川路さんが、糸井重里の「ゼロになってちゃんともがく」を紹介。今のこの40でのもがきが、10年後、何に変わっていくのか、いけるのか、みんなそれが知りたい、と思う。
 ぐるりと環になって、今とこれまでの自分を伝え、聴きたいことを聴き、自分を持ち出して、いろんな人生に触れる。私はやっぱり、いろんな人の生き方(もちろん、それぞれ一生懸命である生き方)に触れるのが好きだなあ、と感じる。これは大学生のころから全然変わらない。「自分」というものを必死で探しながら、他者との関係性の中でのみ生きていく人間。地球上に生を受けてから、地球が太陽の周りをまわった回数という意味合いにおいて、誰もが等しい時間を経由している。その等しい時間というなんとも言えない漠然とした感覚があるから、共感度も高くなるのだろう。そこに、少しその時間の少ない年代は、その先の生き方が見たい、と切望する。先に時間を過ごしたものは、自分がきた道を何かの形で、残したいと感じる。おそらくミームとして。そういった関係性こそが、健全なというか健康な社会のために必要なんじゃないかなあ。実にすがすがしい思いにあふれた会だった。

★自分ごと、自分たちごと、そうでないこと
「自分ごと」「自分たちごと」そういう言葉を使う人が多い。原発も、震災も、教育も、子育ても医療も福祉も、とにかく大勢が「人ごと」と思っていると、なかなかよい方向にいかない。いかに「自分ごと」「自分たちごと」にしていくか、それが地域をつくる力になる。Think the Earthの谷口さんが「自分ごと化のエッセンス」という45分を行った。同名の本をつくるとしたら、どんなタイトルが必要?というお題を、各グループの話の中から引きだしていく。私がいたグループで話されたことの中で、興味深かったのは、何でもかんでも「自分ごと」にしていたら、生きていけない、っていう話。それはほんとにそうだな、と思いながらも、完全にそのことにうなづけないのは何故だろうか、ということを考えていた。今の社会があまりに「人ごと」と思う人々であふれているからだろうか? ワークショップの最初のときに各グループごとで、「自分ごと」になっていくときのキーワードをあげてください、と問われたとき、まっさきに思い浮かんだのは、「当事者」ということだった。先に書いた、原発、震災、教育、子育て、医療、福祉・・当たり前だけど、かなり社会的弱者となる当事者が必ずいる。その当事者にどれだけ寄り添うのか、それが「自分ごと」にするっていうことなんだろう、と。その当事者がリアルにそこにいるかどうか、というのがまずはきっかけなんだろう、と。
 一方、45分の枠が空くことになり、実行委員の一人、寺田さんが私に一緒にやりましょう、と声をかけてきた。そして「行先は宇宙?海?山?半径10m以内の「旅」のススメ」という45分になった。趣旨としては、私がやっている病院がプラネ、みたいに、なかなか届けられない人に届けていくことって、どんな人にどんなことができるんだろう?というのを一緒に考えようというもの。寺田さんの提案で、フューチャーセッションのスタイルにて、考える、聴く、伝えるのが短い時間の中でもあれこれ起きる。最後に、「どんな人に、何を届けていきたい?」と言うことを各自紙に書き、似たような意見を持つ人をみつけてその輪でさらに話をする。このお題は、少し、参加者のみなさんを戸惑わせたようだった。すぐに意味がわからない、思いつかない人も多かったように思う。このお題は、言い換えてみれば、どんなことを「自分ごと」にしていきたい? ということだったのかもしれないし、自分ごとになっていることは、何だろう?ということだったのかもしれない。
 私は「ひきこもり」がキーワードになったグループで意見交換した。そのとき、「自分ごと」と「当事者」の間の深い溝を思い、それをわざと埋めようとしたり、無理やり近づいていこうとする「おせっかい」ということを思った。私が常々思ってきた、星空を届けたい相手、被災地であり病院であり人数としてマイナーな人たちであり、ストレス社会であり・・。言ってみれば、超おせっかいなことをやっているようにも思った。でも・・こういった当事者こそが、誰かと関わっていくことが必要で、それが社会がやるべきこと、なんじゃないの?とも思う。自分の「ほっておけない感」と、相手が必要とすることの間に、自分の仕事。そのバランスが、社会全体で保てれば、こんなに幸せなことはないのだろうけど、実にバランスのとれていないこの日本。そのバランスのために、「つなぐ人」ってたぶんまだまだ日本社会に足りていないんだと思う。

★存在
人とつながっただけじゃなくて、自分とつながりました、と感想を言っていた人たちが結構たくさんいた。 たぶんそれはほんとに人それぞれの、悩みやら課題やら、何か漠然ともやもやしたものや・・千差万別にあるのだけど、いずれ一つの器にはいった自分という存在とどうつきあっていくのか、これをどう活かしていくのか、他者とどう相対するのか。これはおそらくみんなの共通項。
共通するものを持ちながらも多様な他者に囲まれ、自分がどんどん相対化されて、そこであらたにきづく人。共感する力を十分もっていながら、流されない「突起」(と誰かがいっていた。このときの議論を正確に伝えているかわからない)があるから、自分に気づく。 そういう人がこれまた多かったのかも。

1日目と2日目、どちらも夜の時間帯にプラネタリウムをやった。懇親会の間中、ひたすらやったので、いわゆる懇親会の時間はほとんど参加してないんだけど、でもこれをやっていることの意味合いっていうか、やりがいっていうか、つなぐ人には強烈にある。もちろん「宣伝」の意味合いがないわけじゃないけど、日中、すごいいろんな考えに触れ、心がかきまわされ、かなりテンションがあがっているときに見る、宇宙。そこからの地球。他のときに比べて、各段に涙流す人が多い・・・。
他者と出会って、おそらく自分というものをすごく意識しているそのさなかに、存在っていうがどーんと落ちてくるというのか、なんというのか。
それを言葉にして語ってくれる人もいるし、よくわからないけど、泣けます!という人もいる。でも、「宇宙」って確実に人々と、その社会のよりどころになっていける、なっていてほしい、と思えるもの。そういうものを携えて、いられることのありがたさをまた感じさせてくれる時間でもある。

「つなぐ人フォーラム」この先、どこへ向かっていくだろう。もっとブレイクスルーが欲しい、と思う人々、今のままでも十分、もっといろんな人たちに知らしめたほうが価値があると思う人々・・
私はこれまで集った「つなぐ人々」のことを、本で紹介できればなああ、と思っているのだけど。



# by malicosmos_meme | 2015-03-04 00:21
お正月に、池上彰「大人の教養」という本をなんとなく手にとって読んだ。教養とは、自分を知ることです、というコピーにひかれ。教養=リベラルアーツとは、自由になるための学問。一人ひとりが民主主義の社会を生きるために必要なもの。かつてのギリシャ時代に発端をもつリベラルアーツは、文法、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽 だったという。池上さんは、「現代の日本における7科目」を提案する。それは、宗教、宇宙、人類の旅路、人間と病気、経済学、歴史、日本と日本人。すべては、「われわれはどこからきてどこに向かうのか」つまり、自分を知るために必要なこと、だ、と。とても共感できる内容だった。
このことは、大学の講義ではもちろん常々意識してきたことだけれど、プラネタリウムの存在意義についても、きっともっと、こうやって自信をもって言えばいいんだ、と。でも、必須科目の中に、やっぱり数学と音楽も入っていたほうがいいな、と思う。

あっという間に2015年も1か月。しかも2月も3分の1が過ぎてしまった。
大事な2月。
 
☆アルリ舎新年会
小林真人ピアノリサイタルの打ち上げとしての新年会。遠方からのみなさんを歓迎するかのように、なんとも美しい八ヶ岳の日。友人の桂子さんの手料理もたっぷり、リサイタル当日のビデオを全部みて、生演奏もしてもらって、アルリ舎前から見る、満月の月の出! オレンジ色の月、じょじょに現れる冬の一等星たち。そうこうするうちに、満月なのに、こんなに星が見える!状態に。
よりどころとしての宇宙~1月振り返り_c0059080_23114893.jpg

よりどころとしての宇宙~1月振り返り_c0059080_23121137.jpg

☆日芸 ライブ、課題
日芸の授業内で特別にspace fantasy live。小林真人さんを呼んで。アートの学生なのに、「ピアノの生演奏を聴くのははじめてで大感激」と言う学生が結構多く、驚く・・。でも、真人さんが17歳でピアノをはじめた話、それからの道、そんなことを踏まえての演奏と話。そして私の話とともに。
★音楽とともに映し出される映像は、やはりすさまじかった。すさまじさと同時に自分の小ささと今ココにいるキセキに改めて感謝したいと思ったし、宇宙のはじまりと自分のはじまりが同じだっていうのに、面白さと最高のクールを感じました!
★『愛する人へ』とっても好きです。とてもとても穏やかな気持ちになりました。なんだか改めて表現することの素敵さを感じました。表現の形はどうであれ、私にはちゃんと愛が伝わってきました。様々な形・方法で伝えようと発信したものが、ちゃんと愛として伝わっているのって素敵ですよね。受け手側のとらえ方にもよると思うけれど。自分の抱いた思いを的確に表現してちょうどよい温度で相手に伝えられたら・・・そう私もなりたいです。とても書きたいことが多すぎて全然まとまらないです。とてもわくわくしました。
★実際に生で演奏を聴けて良かったです。1音1音がつぶだっていて、星の1つ1つのようでした。音とセリフがお互いを支え合っている感じがしました。
★講義中に何度も聞いた小林真人さんて人。ネットで調べたりする程、私も好きな音楽です。今回ピアノの前で生で聞かせてもらいました。ピアノの生音ライブ自体初めて聞きましたが、本当に震えました。涙が出そうになりました。私は演劇学科ですが、音響で使いたいなと思いました。私は演技コースですが、自分も脚本を書いたり演劇を作る人間だと思っています。ものづくりの姿勢も勉強になりました。月下の楽園買います。完全にファンになりました。私にとっては海でした。
そして1月は課題提出の時期。3年目になるけど、この講義で知りえたことをベースに何かしらの作品を出す、っていう課題。すごい大変だけど、作品を見るのはほんとにおもしろい。

韓国からきている学生がこの講義の感想と、6年前の「日記」を対象させ、イメージ写真をちりばめながらレイアウトしてある3枚のレポート。
 6年前は夜空を見ては泣いてばかりいた。そのとき、軍隊にいた。同じ年の兵士が46人も死んだ。自分も死ぬかもしれない。ふと見上げたら夜空がすごくきれいだった。星がこんなにある。地球の外はあんなに広いのに私たちはなぜ戦争をしなければならない? 過酷な現実と美しい夜空を比べて涙が出た。「ベガ」の和夫は、70年前の話じゃなくて、こんなにリアルに、目の前に、今、生きている若い人たちが経験していること。そのことにちょっと愕然とする。いつか、学生たちとプラネタリウム番組づくりを一緒にやりたいなあ、と思っている。


☆きみが住む星
ドーム映像に溶け込むような、「大きな」スーパー、たぶんこれまでなかったんじゃないかなと思う。聞こえない、聞こえにくい人たちがすごい大感激してくれて、それが何よりも感激。
見えない人、見えにくい人にも十分伝わるものもある。池澤夏樹という存在に気づけたのは、星野道夫のおかげ。その世界をより深く知りたいと思えたのは、星野道夫を通して知りえた、大事な知人たちのおかげ。この「きみが住む星」の世界を表現してみたらどんなにいいだろうと思わせてくれたのは、今から10年ちょっと前の「星の語り部」誕生にあたる作品づくり。その中心にいた桂子さん。ずっとプラネタリウムで音楽をやるのが夢だった!とおっしゃる、池田綾子さんを絶妙なタイミングで紹介してくださったFMFUJIさん。絶対字幕をつけよう、と心強く思えた、ユニバーサルデザイン天文教育研究会。副音声には、この番組の大きなきっかけを与えてくれた「星の語り部」メンバーが。制作開始から今に至るまで、映像制作組は、それだけで1つの本つくれそうな波乱万丈に満ちたメイキングの背景。池田綾子さんのなんとも透明感あふれる歌声とその音楽の奥深さ、映像と音楽と言葉のバランスをとっていく作業。ナレーションの浅沼晋太郎さんの、近すぎず、遠すぎず、甘すぎず、クールすぎず、これまたなんとも素晴らしい愛情表現の声。たぶん、いろんな立ち位置の、いろんな想いの、いろんな人たちが、それぞれに自分を何かしら投影しながら、見てもらえる作品になっただろう、と思います。ほんとに多くの人に、見てもらいたい作品。

☆語り部合宿
2007年からほぼ毎年、時折年2回、震災の年は被災地にいったので見送り・・ということをやって、おそらく10回ぐらいはやり続けている、「星の語り部」合宿。今年も、川崎市八ヶ岳少年自然の家にお世話になる。ここの素晴らしいアストロハウスをつくられた若宮先生は、今は、茅野市八ヶ岳総合博物館の館長さんになっておられるのだけれど、「語り部行きます~」というと、勤務さえ調整がつけば必ずきてくださる。10年以上前、「見るプラネタリウム」から「使うプラネタリウム」へ、としきりにおっしゃっていた若宮さんあっての星の語り部でもあり、その活動を見てもらえるのも、すごく嬉しい。
その前日も、翌日もすごいよく晴れた夜空だったのに、この日だけぴんぽいんと的に、前線通過・・・宵の時間にはほとんど見えなかったけど、恒例の自己紹介続け、夜中になって空晴れ渡り。月が昇ってしまった時刻だったけれど、寝転んでみんなで空見渡して、十二分に堪能。
ここのアストロハウスに、東京付近にいる友人たちなども呼んでイベントやりたいなあ、よく思う。今年こそなんとかしようかなああ。

☆プラネタリウム・ワークショップ
2004年から開始したプラネタリウムワークショップ。さまざまな創造と出会いと価値を生み出してきたこのイベント。今回のゲストは、「つなぐ人フォーラム」つながりの朝倉民枝さん。「ピッケのつくるえほん」という、素晴らしく創造性の高いアプリの開発者であり、それをつかったワークショップをやっておられる。
プラネタリウム・ワークショップは、「大人のためのクラブ活動」というサブタイトルをもってはじまった経緯もあり、これまで結構大人でやっていたことのほうが多いのだけど、今回は絵本ということもあり、3歳児から、小学校低中高学年、加えて、語り部の中高生と、そして大人、幅広い年齢層が集まった。これだけ幅広い年齢層が等しく夢中になれるもの、というのもそう多くはない。
朝倉さんが、すてきにレポートをまとめてくださっているので、それをぜひご覧いただきたい。

☆プラネタリウムフェスティバル
毎年、1月は、館の行事がいっぱい。これも10年以上続いてきた山梨のプラネ最大イベント。今回は、知る人ぞ知る、星のお兄さんの爆笑プラネタリウムも取り入れ、館側では、懐メロプラネや、ロマンチック投影(婚活のときの投影)など、これまで好評だったものも取り入れてのラインナップ。
そして、きみが住む星の先行上映もやって、音楽の池田綾子さん、アレンジの長谷川久美子さん、演出の新井さん、プロデューサーの石尾さんもかけつけてくださっての舞台挨拶。
毎年、「これだけはこなくちゃと思って」という近くの親子連れもいていただけるぐらいに、楽しみにきてくださる方も多い。語り部メンバーもいろいろ来てくれて、ごちゃまぜ撮影会。こうやって人が集う山梨のプラネ、ここにありっていうそういうイベントがずっと続けられるといいなあ、と切に願う。
そういえば、懐メロプラネ、9月にやったときにテレビで報道されたのがyoutubeにあがっている。こちら。
よりどころとしての宇宙~1月振り返り_c0059080_16052238.jpg

☆「あなたと考える~星空と音楽とつなぐ物語」
2年前に「つなぐ人フォーラム」で出会ったうらりん、そのつながりで去年は山梨のプラネワークにきていただき、その後、うらりんの友達のつむりの二人と一緒に、アートワークとプラネのコラボ。そして今回は、うらりんと、つむりの一人の草子さんで組む「どうでしょうず」というこれまた、名前がぽんぽんでてくるといったい何???という感じのノリなのですが。お二人が、「こんな面白い人いるんですけど、どうでしょう」といって、周辺の人達を楽しませるっていうコンセプトで行われている企画。 御茶ノ水にある、mashup studioというこれまた、すごく素敵なスタッフがいる場所。定員30名を超える34名参加で、濃い時間を4時間近く。いろんな種類の知人もたくさん交え、またもちろんあらたに出会う方々も。
プログラムは以下のような感じで。
・space fantasy live(ショートバージョン)高橋真理子、小林真人、山本晶子
・2つグループにわかれて 移動プラネタリウム&音楽ワーク
・星や音楽と何かを組み合わせて、何か面白いこと考える時間・・一人で考えたり、お隣さんと考えたり、誰かにしゃべってもらったり
・アイディアを、☆に書いて、つるしてみんなで共有

場は、そこに集まる人たちで決定づけられる。特にワークショップというスタイルにおいては。この4時間以上の時間をさらにつなげて、夜の飲み会も・・一人ひとりの内側が持ち出される時間になると、あらためてそれぞれの宇宙が互いに共感しあったり、新しいものを生み出す、そんな現象が目の当りにできるようになる。その場に居合わせた、20代男性。「こんな刺激的なことは、生まれてはじめて」、と。
よりどころとしての宇宙~1月振り返り_c0059080_20240135.jpg
よりどころとしての宇宙~1月振り返り_c0059080_20242971.jpg
☆連載
共同通信に書いた連載「宙を見あげていのちを想う」が、山日新聞で、掲載開始。願わくば、他のところにも掲載されて、何かしら、「人々のよりどころとしての宇宙」という考えに人々が気づいたり、してくれると嬉しいなと思う。

☆未(ひつじ)
プライベートのほうでは、中3の息子が、冬休み直後のテストが終わって間もなく、熱をだし・・その学校では同じ学年で、学級閉鎖になるぐらいにインフルエンザで、これまた間違いなし、と思ったら、幸いにして陰性。
その次の週、小4の娘が、高熱・・。おおよそ1日で熱が下がる子なので、ちょっとたかをくくっていたら・・その後、結構続き、しかしそれでもインフルは陰性。ついつい、その間、娘に添い寝していたら、フェスティバルが終わったとたんに私が発熱・・。これまた5年に1回ぐらいしか出ないはずの熱が。。
そんなこんなで、1月は正直、ぐったり感もたっぷりな月であったが・・
それでも、未来にむかう未年。
みなみのたくさんの羊、ヒツジ、ひつじの表情が、なんか、いろんなものに満ちた年を予感させてくれている。いいことばっかりじゃないよね。でもそれが生きてるってこと。
よりどころとしての宇宙~1月振り返り_c0059080_21233651.jpg

# by malicosmos_meme | 2015-02-09 15:37
2015年、あけましておめでとうございます。前年の分は、前年のうちにと思いながら、やはり明けてしまった。

12月の振り返りから。
音楽収録、映像、ナレーション録音・・いろいろなことがだんだん積み重なっていく。番組制作、たいてい時間に追われているのだけど(そして今回もそうなのだけど)、映像言葉にあわせて音楽作ってもらうだけじゃなく、音楽ができてからシナリオを音楽にあわせて書き直したり、音楽にあわせてユニビュー編集したり、字幕については聴こえない・聴こえにくい当事者に見てもらっていろいろな意見を聞いたり・・と、ドーム内での作品の宇宙・映像・音楽・言葉の絶妙なバランスについて、だいぶやりとりを重ねながら、だんだん良くなっていくのがよくわかる。それが面白い。池田綾子さんの透明でまっすぐな声と音楽に半分以上助けられ、すごくいい作品になりそう。31日(土)から一般投影開始、その前の週の25日(日)にはプラネタリウムフェスティバルで先行上映。こうご期待。
対極にあるもの~12月と2014年振り返り_c0059080_20442343.jpg

★博物館経営論 今年は、帝京科学大学で博物館経営論を教えている。ちょっといろいろ予定外のことがあり、ほんとは数回だけ科学館の実践話をするっていうだけの役割だったのが、前期も後期もやって、後期は、学生の課題にも関わるようになった。それはそれでちょっとしんどかったけど、学生に、自分の興味の対象と博物館をつなぐような企画を考える企画ワークをやり、課題を発表する、そんなことをしたら、やはりこれがなかなかどうして面白い。企画っていうのは、どんな場面にもすごく必要な作業だったり力だったりすると思う。「「学芸員」って「雑芸員」とか言われて、何でもやらなくちゃいけないことの表現がなんだかな、と思っていたけど、「つなぐ仕事」って言われて、すごい納得できた。」という授業感想も。 学芸員の資格とったって、就職口なんてほとんどないんだよ、っていうこととか、博物館はどこも経営難で、とか、そういう「現実」もたしかにあるけど、学生にとってほんとに必要な情報ってそういうことなのかなあ、と。よりよい学芸員の仕事をやろうと思ったときに必要とされるスキルは、他のいろんな業種の仕事でも必ず活かされるものが実に多いし、博物館への関わり方は、職員になることだけじゃない。のちの納税者の一人として、博物館の存在を肯定的にとらえられるか否か、それも、日本社会の文化にきっと関わっていく。そんな思いで博物館ともつきあってゆく。

★日芸の授業
上記、博物館学の授業でも、「博物館は、自己採算できていないところがほとんどと知って、驚いた」(ネガティブな意味で)、という感想が結構あって、それを一つの話題にしてみたことがある。同じようなことが、日芸の授業でもあって、以下のようなコメントをもらった。「そもそも宇宙の研究って、なんの利益をもたらすんですか? はやぶさが地球の誕生の謎を解くとかいってますが、それは何の利益になるんでしょうか? まさか「知りたい」っていうだけで、あんな莫大なお金を投入できませんよね?」と。 アートを目指す学生、たぶん、この問題と、自分の行く先の問題はつながって考えていないんだろうな、という感じがした。このコメントを取り上げつつ、人間が生きる究極的な目的はなんだろう? 経済的な利益だろうか? 知の蓄積か? そんな話をした。社会が求めることと、自分が求めることの接点に、自分の仕事はある、ということも、折に触れて話をしているのだけれど、社会っていう漠然とした大きな対象物と自分という存在をつなげて考えていくのはやっぱり難しい。でも、一人ひとりが、いかに社会のこと(のほんの一部)を「自分ごと」としてとらえることができるか、そしてそれが機能できるか・・なんか、それがとても大事なんだよ、と切実に思いながら、宇宙のことごとは、人々の生き死にに関わってくる、アートだって生き死にだ、と一人豪語するのであった。

★幼稚園での公演
所沢文化幼稚園。所沢の未就学児のかなりの子どもが文化幼稚園にいくという巨大幼稚園。学園長先生は、感動と体験というモットーのもとに、子どもたちにさまざまな経験の場を提供している。幼稚園がもっている自然文化園は、小さな動物園顔まけの広い敷地と多種多様な生命があふれる場所になっていて、そこで子どもたちは育つ。去年、今年と、音楽と宇宙とっていう公演をやらせてもらった。時間がすごい短いけど、でも、宇宙も生の音楽もどっちも、っていうことで、エッセンスだけを凝縮して。学園長先生が挨拶で、「みんなが生きていくのにね、音楽はすごい大事なんだよ。友達をなぐさめたり、励ましたりすることができる。元気をもらえる。宇宙もね、すごい大事なんだよ。夢もくれるし、いろんなことを教えてくれる」とおっしゃっていた。この言葉をきいた子どもたち、あと15年ぐらいたって大学生になったとき、どんな発言をするんだろう? このときのことが体に染みついているといいなあ。
写真は、真人さんと園児の子たちとのピアニカセッション。
対極にあるもの~12月と2014年振り返り_c0059080_20492114.jpg

★いろんな考え 
当たり前だけど、世の中にはいろんな人たちがいて、自分とは考えがだいぶ違うというか、対極にいるような人もいる。そもそも自分の国の首相を、心底信じられない状態にある、っていうのはすごく居心地悪く、そして腹立たしい。首相のことはさておき、対極、というか、なかなか分かり合えない相手とどうコミュニケーションするか? 避けるか、挑むか、それとも・・。何故こんなことを書くのかというと、いわゆる「えせ科学」もっとその先?の「精神世界」(スピリチュアル系)と言われる話を聞く機会があり、しかもその対極のサイエンスの立場に自分が立たされたことがあったので、ちょっと考えさせられることごとだった。 私がする「宇宙と自分のつながり」の話と、スピリチュアル系の方が使う言葉は実によく似たものが多い。おそらく、互いの究極的な目的は、私たちはどこからきたのか、私たちは何ものか、そしてどこへゆくのか、という納得の物語を獲得したいということなんだろうと思う。「存在」というものももっとも感じさせてくれるのは、宇宙であり、そこに自分たちと類似のもの、あるいは、違うものを探すことによって、私たちはアイデンティティを確認する。それをやりたい欲求は、どちらも同じ・・気がする。しかし、両者の決定的な違いは、「議論を重ねた回数」なんじゃないかな、という気がする。実験や観測データを積み上げ、理論によって照合し、違う意見の中で議論を続けて、磨かれていく、そこに科学の成果はある。一方、えせ科学やスピリチュアル系の話は、ある人がこう言っている・・ということがなんだか平気でまかり通る。たしかに、「スピリチュアル」の中にあるので、証明のしようがなかったりする。けれども、その内容によっては、どうやら大勢の人の心をつかみ、そこに多くの人たちが流れ、巻き込まれる。もしかしたら、あと数100年後ぐらい、現在の彼らの言っていることがほんとうであるということになるときがくるかもしれない。が・・ 現在の人類の「知の蓄積」の中で、それがそうである、と断言できるものは何もない・・はずのことを断言してしまっている。おそらく、科学であれば簡単に?論破できそうなことなのだけど。そのことを、「信じる」か「信じない」か、は聞いている側が決めればいいのだけれど、どうも、「議論のあるなし」「さまざまな意見の中で磨かれたものか否か」を見分ける力を自ら捨てて、ある一つの意見に激しく飲まれていく人がすごく多い・・・そのことに、ちょっと愕然とした。多くの人たちが、自分で考えることなく、でも、いつも何かを求めていて、宇宙や自然のことなんかわからないことだらけなのに、そのことをよしとせず、すごく大きな答えを言ってくれる人を求めている、そんな状況があるように思う。こういう現象は、やっぱりかなり危険なにおいがする。単純に、科学の対極にいる考えだからということでなく、人々がそのプロセスに疑問をもつことなく、信じていくその現象があやういと思う。。こうやって、なんというか・・今の日本は、よろしくない方向にものごとが進んでいるんじゃなかろうか?

★クリスマス星空コンサート
上記とだいぶ違う話題(笑)。科学館のプラネタリウムでのクリスマスコンサートは、毎年恒例。例年、19時ぐらいからはじまって、いろいろ終わるのは22時ぐらい、というコンサートが多かったのだけど、今回は、はじめて時間を早めの時間に設定し、親子でぜひというコンセプトにした。出演は、小林孝一くんとNYT。 どちらもプラネ番組の音楽に関わってくれた人たち。最初からドーム内を満たしていたワクワク感を、彼らは決して裏切ることなく、むしろそれをどんどん上昇させ、子どもたちは声いっぱいにクリスマスソングを一緒に歌う。とてもいい。どちらも、彼らのそれぞれのブログにたくさん写真があって、いい感じ。ぜひご覧ください。

★書く
書く作業が多かった。なんか、大変残念なぐらいに書く速度が落ちている気がする。締切が過ぎても過ぎても終わってない(汗)。
 一つは、共同通信の連載。1回分たった650字の短いものなので、そんなに時間のかかるものじゃないのだけど、でも、なんというか、自分のスタンス的には、いつかきちんと本で出したいなあ~と思っていることごとの断片を書いている感じがしていて。なんか大事にしないとな、と。12月クリスマスの日から配信が始まっている。けど・・・共同通信の担当記者も、どこの新聞でどう掲載されるのか、なかなか把握できないらしい・・。このネット時代に・・とも思うのだけど。 
 別のものは、今年刊行されるプラネタリウム関係の本のコラム。これも決して長くはないのだけど、自身がやってきた「地域のプラネタリウムだからこそ」というのを、どう一般書に書くか・・っていうことをしばし悩んだり。
 さらに一番長いのが・・、博物館情報学の教科書原稿。この話はすでに1年前からあるんだけど、そして締切ははるか昔だったはずなのだけど。これもまた、自分がかなり、「勝手に走りながら感覚的にやってきたこと」を文章にまとめなおす作業。つまり、番組制作のことについて書いたりしている。そしてまだ終わらない(汗)。  別のまとめ作業としては、この1年間の「病院がプラネタリウム」の報告。ある意味ライフワークにしていこうっていうこの活動の実践状況については、ちゃんと発信していきたい。まだどこに?というのがよくわからないのだけど。 
 年賀状・・は、書くという作業でもないけど、それでネットでもいいかな、と思いながら、でも、やっぱり「紙」で送ったほうが・・という気持ちがある。自身の昔は手紙魔、自分のノートにはことあるごとに「悩みを書く」ことで、自分自身の気持ちを整理したり、その先のことを考えたりしてきた。
 一番上に書いた「きみが住む星」は、「ぼく」から「きみ」にあてる手紙によってつづられるもの。手紙は誰かたった一人にあてるものなのだけど、メールでもなく、ましてやLINEとは対極にある。手紙は誰かに向かいながら、自分に向かう。相手に届くまでに時間がある。届いてから返事があるまでにもっと時間がある。たぶん、手紙というメディアがもつ魅力はその「時間」であるに違いない。そんなメディアを、時間とともに、自分もそして社会も、どんどん失いつつある。
 年賀状にせめて一言・・きたない字でコメントを書くたびに、今年こそ会いましょうね、と。そうやって会いたい人に会う時間がちゃんととれる、そういう人生にしたいなと切実に感じる。年始にはほんとに! 
 星野道夫のエッセイの中にある、「ヘレン、人生で一番大事なものって何?」「友達だよ」という言葉は、常にどこかに頭にある。出会うことこと、人生。その出会いを形にしてのこしていくことこそ、人生の醍醐味。だから・・手紙を書こうって、年のはじめにはほんとに思うんだけど!!

★発表会やらクリスマスやら
先月の音楽集会に引き続き、みなみは、ピアノ発表会。ピアノだけじゃなくて、歌あり、ハープあり、さまざまなセッションあり・・。お母さんチーム(私も)は、ハンドベルも・・。 音楽集会と発表会とがんばりましたのディナーつき。
対極にあるもの~12月と2014年振り返り_c0059080_21281221.jpg
そして忙しいクリスマス。みなみのところにサンタはきた。サンタに長い手紙を書いていた。ピアノの練習を一生懸命やりながら、「サンタさん見てるかな~」と言っていたのもちゃんとかなったというわけ。友達とのクリスマスパーティーも大盛り上がり。「こんなに12月が楽しいのははじめて!」というぐらいに、クリスマス色。
とうちゃんからは自転車、かあちゃんからはトトロのぬいぐるみ。そして、25日の朝に、蒼太が起きる前に「中学3年生になったので、みなみサンタがプレゼントあげる」と書いた手紙をつけて、プレゼントをおいていた。それをもらった蒼太は、学校から帰ってきたあと、わざわざ自転車でデパートまででかけて、みなみへのプレゼントを買っていた。
対極にあるもの~12月と2014年振り返り_c0059080_21352027.jpg


<<2014年の振り返り>>
<とどける>
・病院がプラネタリウム
・space fantasy live(学校、文化ホール、ふれあいセンター、平和ミュージアム、企業研修会、音楽療法研究会、視覚障がい児の会、幼稚園、公開天文台、環境センター、など)
・講演(博物館館長研修、写真展ギャラリー、他)
・星つむぎの村で陸前高田

<つなぐ>
・「戦場に輝くベガ」滋賀県平和祈念館にて上映
・「Memories―ほしにむすばれて」おおみや宇宙劇場にて上映
・星の語り部活動(夕涼み投影、サイエンスアゴラ)
・ユニバーサルデザイン活動(研究会開催、字幕・副音声つきの番組制作、要約筆記プラネ)
・つなぐ人フォーラム
・プラネタリウムxアートワークのコラボレ(シバウラハウスでのイベント、サイエンスアゴラ、プラネタリウムワークショップ)
・小林真人ピアノリサイタル~25年の時空をこえて 実行委員長
・NYT5周年記念ライブ 出演

<つくる>
・プラネ番組「きみが住む星」
・プラネ番組「クイズ!教えてゼウスさま」(サポート)
・夕涼み投影
・アルリシャグッズ第一弾「ステラキャッチャー」
・懐メロでプラネ
・クリスマス星空コンサート
・スウェーデン大使館イベントのためのオーロラコンテンツ

<つたえる>
・プラネタリウム投影・大学講義(宇宙の科学、博物館経営論)
・「終わらない物語~戦場に輝くベガ」(星ナビ7月号)
・共同通信連載、他、コラムなど
・プラネタリウムスタッフ研修(神戸にて)
・JPA研修会にて分科会、模擬投影

# by malicosmos_meme | 2015-01-02 21:15

by malicosmos_meme